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自由韓国党、光州民主化運動に対する妄言の懲戒をまた“ぼやかし”でやり過ごすか

登録:2019-05-20 09:58 修正:2019-05-20 11:38
「片方の陣営」文大統領の記念演説を非難 
「イ・ジョンミョン議員除名」、議員総会の上程も先送りに 
真相究明委員会の発足遅延も与党のせいに
ファン・ギョアン自由韓国党代表(前列真ん中)が今月18日午前、光州北区雲亭洞の国立5・18民主墓地で行われた第39周年5・18民主化運動記念式に出席し着席している=光州/キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 5・18光州(クァンジュ)民主化運動記念式に出席した後、党内人物らの「5・18妄言」の懲戒を決着づけるとした自由韓国党指導部が、約束履行に向けた後続措置をせず、妄言を批判した文在寅(ムン・ジェイン)大統領の記念式での演説などを問題視し、局面転換を狙っている。

 自由韓国党のミン・ギョンウク代弁人は19日、フェイスブックに文を掲載し「文大統領が5・18の演説で、いわゆる(自由韓国党の一部議員たちの)妄言について言及し、独裁者の後裔でなければできない妄言だと言った。片方の陣営に偏った大統領の姿であって、統合のメッセージではなかった」と主張した。前日、ナ・ギョンウォン院内代表が「片方の陣営の記念式」だったと批判したのと同じ脈絡だ。ミン代弁人は「ファン・ギョアン代表は椅子や傘、ペットボトルが飛び交う中でも和合のために光州を訪れた」と強調し、金正淑(キム・ジョンスク)大統領夫人がファン代表と握手をしなかったことも問題視した。

 ファン・ギョアン韓国党代表は16日、「妄言発言者の懲戒をしてから光州に行け」という政界内外の批判に対し「(光州に)行ってきてから、できるだけ早く処理する」と約束したが、党内外のムードは異なる。5・18有功者を“怪物集団”と誹謗し、「3カ月党員権停止」処分を受けたキム・スンレ最高委員は「最高委員の欠員による補充措置が行われていない点を見ると、3カ月後に再び最高委員に復帰する可能性が高い」というのが多くの議員の観測だ。党大会前に除名されたイ・ジョンミョン議員も、“ファストトラック政局”と“場外闘争”の状況などを理由に、除名案は議員総会に上程すらされていない。

ファン・ギョアン自由韓国党代表が18日午前、光州北区雲亭洞の国立5・18民主墓地で行われた第39周年5・18民主化運動記念式に出席するために移動中、「妄言議員」懲戒などを要求する市民に抗議されている=光州/ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 19日、党関係者は懲戒手続きの進捗状況についての質問に対し「イ・ジョンミョン議員の除名の件だけを単独で議員総会に上げるのは負担であり、5・18真相究明調査委員委嘱などをまとめて上げなければ」と述べた。イ・マンヒ院内代弁人は「懲戒(除名措置)をしてもしなくても議論になる」と述べ、懲戒手続きの着手が容易でない雰囲気であることを示唆した。党内では、イ議員の除名案が議員総会に上程されても議決は不可能だと見る議員が多い。

 韓国党は「妄言発言者懲戒」問題について言及を避ける代わりに、「5・18真相究明調査委員会の遅れた発足」と関連して「与党責任論」を持ち上げるのに力を入れる様相だ。韓国党は19日、「誰が5・18真相究明委の発足を遅らせるのか」という論評を出し、「1月に推薦した自由韓国党の推薦委員の選任を拒否したのは大統領府だ」とし、「野党に(責任を)転嫁するのは典型的な政治攻勢」だと主張した。

チョン・ユギョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/894504.html韓国語原文入力:2019-05-19 19:24修正:2019-05-19 19:35
訳M.C

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