本文に移動

米政府、韓国に韓米連合司令部の戦時指揮所「CPタンゴ」維持費の分担求めるか

登録:2019-03-28 01:06 修正:2019-03-28 08:03
メキシコ国境における壁の建設のための予算転用施設に含まれる 
韓米共同利用の協議過程で費用分担求める可能性も 
来年の防衛費分担金交渉過程で米国の圧迫予想される
カン・ギョンファ外交部長官とハリー・ハリス駐韓米国大使が3月8日午後、ソウル都染洞の外交部庁舎で、在韓米軍駐留費用のうち韓国が負担すべき部分を決めた韓米防衛費分担金特別協定(SMA)に公式署名している/聯合ニュース

 ドナルド・トランプ米大統領がメキシコ国境に壁を建設するため予算転用を検討している国防施設のうち、韓米連合司令部の戦時指揮統制所である京畿道城南市(ソンナムシ)の「CPタンゴ」(Command Post Tango)が含まれているとされ、同施設の維持に関心が集まっている。韓国と米国は、同施設を共同利用することで合意しており、協議過程で韓国の費用分担問題が提起される可能性もある。

 国防部関係者は27日、「韓米は同施設を共同利用することにし、関連協議を進める予定だったが、最優先課題ではなかったため、これまで具体的な協議が行われなかった」とし、「まだ協議の主体や形式も決まっていない状態」だと話した。戦時作戦統制権(戦作権)の移管日程などが不確実な状況が続き、実質的な論議が行われなかったものと見られる。

 韓国と米国が「CPタンゴ」を共同利用する場合、韓国の費用分担問題が提起されると予想される。トランプ大統領は、米軍の駐留費用を駐留国に支払わせ、それに50%を上乗せする、いわゆる「駐留費+50」を検討しているとされる。公式的にはこれを否定したものの、トランプ大統領が米軍の駐留費用を駐留国に転嫁する方針を固めたものと見られる。韓国との来年の防衛費分担金交渉でも、米国の強い圧迫が予想される。

 1970年代に作られたCPタンゴは、有事の際に韓米連合軍の頭脳の役割を果たす場所だ。核兵器の攻撃にも耐えられるよう、強力な鉄筋コンクリート構造物で建設された。迷路のように作られた内部には、会議室や食堂、医務室、上下水道施設などが備えられている。外部支援がなくても、2カ月間生活できるように設計されたという。

 米国はこの施設の維持に相当な費用をかけている。韓国が共同利用に伴う費用を分担すれば、米国としては国防予算を大幅に節減できる。このように節減した予算を他の所に使うこともできる。最近、トランプ政権がメキシコ国境に壁を建設するために予算転用を検討する国防施設の一つにここを挙げたのも、このような事情と関係があるものと見られる。

ユ・ガンムン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/887622.html韓国語原文入力:2019-03-27 16:33
訳H.J

関連記事