チョン・ギョンド国防部長官が今月末、米国ワシントンを訪問し、パトリック・シャナハン国防長官代行と韓米合同演習の調整と、それにともなう防衛態勢の点検など、両国の国防懸案を協議することが発表された。来年の防衛費分担金交渉、THAAD(高高度防衛ミサイル)基地に対する一般環境影響評価(アセスメント)および正式配備に関しても協議がなされると見られる。
シャナハン代行は14日(現地時間)、上院軍事委で開かれた来年度予算案聴聞会に出席し、最近なされた韓米合同演習の調整と関連して「韓米はこれらの演習の進行経過と結果を議論するだろう」とし、チョン長官が今月末にワシントンを訪問すると明らかにした。国防部当局者も15日「チョン長官のワシントン訪問日程と議題を協議している」と明らかにした。
シャナハン代行は「今年の韓米合同演習は3つの理由で再設計された」として、それは、平和プロセス支援▽作戦統制の側面で韓国の責任拡大▽基本的な準備態勢維持のためだと説明した。こうした調整により戦闘力が低下したり、準備態勢に支障が生じないかという質問に対しては「(力量)低下はないと断言できる」とし、「私たちは必要な能力を備える」と話した。
ジョセフ・ダンフォード米合同参謀議長もこの日、聴聞会に出席し、韓米合同演習の調整と関連して「われわれは歴史的に大規模訓練で成就した準備態勢の水準を提供することを確信する」と話した。ダンフォード合同参謀議長は「われわれは、演習方法を各指揮階層が熟練しなければならない任務課題に集中するように変えた」とし、「しかし、変わらないのは今夜戦う準備態勢とその結果」だと強調した。
これに先立って、韓米両国は指揮所演習の「キーリゾルブ演習」と機動訓練の「トクスリ訓練」を今年終了することを決めた。これに伴い、コンピューター・シミュレーションで進行されるキーリゾルブ演習は「同盟」という名前に変わり、今月4~12日に実施された。トクスリ訓練は、大隊級を中心に年中実施する計画だ。下半期に予定された「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン訓練」も、韓国政府中心の危機対応訓練と韓国軍単独の指揮所演習を結合した「乙支太極訓練」と、新しい名前の韓米合同指揮所演習に調整される見通しだ。
シャナハン代行は、米国が海外駐留米軍の費用を駐留国に賦課し、その上に50%をさらに要求するという、いわゆる「駐留費用+50」(cost plus 50)構想と関連したマスコミ報道に対しては「間違いだ」と答えた。シャナハン代行は「私たちはビジネスも、慈善事業もしない」とし、米軍駐留費用の公平な分担原則を強調したが「しかし、それは駐留費用+50に関することではない」と繰り返し一線を画した。これに先立ってワシントン・ポスト(WP)は、同盟国の防衛費負担拡大を主張するドナルド・トランプ大統領が駐留費用+50構想を考案し、来年の韓米防衛費分担金交渉で提起されうると報道した。
シャナハン代行は、最近在韓米軍が慶尚北道星州郡(ソンジュグン)のTHAAD基地70万平方メートルに対する事業計画書を提出したことに伴う一般環境影響評価についてもチョン長官と意見を交わすと予想される。米国がTHAADの正式配備のための手順に入り、韓国がこれに伴う法的手続きを踏むために、その過程と結果に対する中国と北朝鮮の反応が注目される。