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「干からびた南北関係に誘い水…朝鮮半島に和解・平和植えた」

登録:2018-07-18 05:24 修正:2018-07-18 07:26
平昌冬季五輪女子アイスホッケー南北単一チーム  
ハンギョレ統一文化賞受賞 
 
審査委員団「単一チームの平和メッセージ 
朝鮮半島を越え、全世界に大きな足跡」 
北朝鮮選手も授賞式典に招待したが返事なく 
「北朝鮮の子ども支援」ハン・ジンス氏に財団特別賞

 第20回ハンギョレ統一文化賞授賞式が17日午前、ソウル麻浦区(マポグ)ハンギョレ新聞社3階のチョンアムホールで開かれた。今年の受賞者には平昌冬季五輪女子アイスホッケー南北単一チームが選定された。

 同日の授賞式にはパク・ジョンア単一チームキャプテンやチョ・スジ単一チーム選手などをはじめ、チョン・セヒョン・ハンギョレ統一文化財団理事長、コ・ギョンビン・ハンギョレ統一文化賞審査委員長(南北一つ財団理事長)、チョン・ヘソン統一部次官、イ・ギボム対北朝鮮協力民間団体協議会会長(オリニオッケドンム理事長)、大韓アイスホッケー協会のキム・ヨンジン、キム・ヘヨン副会長、キム・ヒソン元国会議員、ヤン・サンウ・ハンギョレ新聞社代表取締役とキム・ジョング編集人、わが民族助け合い運動をはじめとする市民社会団体のメンバーなど、約60人が参加した。

第20回ハンギョレ統一文化賞授賞式が17日午前、ソウル麻浦区ハンギョレ新聞社で開かれた。(左から)パク・ジョンア・アイスホッケー南北単一チームキャプテンとチョ・スジ選手がチョン・セヒョン・ハンギョレ統一文化財団理事長と記念撮影を行っている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 ハンギョレ統一文化賞は、ハンギョレ統一文化財団が民族の和解と統一に努めた人物を称えるため、1999年に制定した賞だ。コ・ギョンビン審査委員長は、審査経過報告で「単一チームは凍りついて干からびた南北関係を解かし、潤いを取り戻す誘い水の役割を果たした。単一チームは一触即発の朝鮮半島に和解と平和の精神を実現した」と強調した。

 今年の初めまでは、南北関係は冷たく凍り付いていた。昨年、米国と北朝鮮による険悪な「言葉の爆弾」のやり取りで、朝鮮半島が戦争危機説に覆われた。コ審査委員長は「険悪な情勢に変化をもたらしたのは、平昌(ピョンチャン)五輪を平和五輪にした南北関係の進展だった」とし、「平和五輪の象徴は女子アイスホッケー南北単一チームだった」と説明した。今年2月、単一チームは南側選手23人と北側選手12人で構成された。

 コ審査委員長は「単一チームの構成は『朝鮮半島で戦争が起きるのではという心配をしなくてもよい』という平和のシグナルを全世界に送った」とし、「単一チームという小さいながらも意味ある一歩が、平和な朝鮮半島を超えて世界平和を作り出す大きな足跡となった」と述べた。

第20回ハンギョレ統一文化賞授賞式が今月17日午前、ソウル麻浦区ハンギョレ新聞社のチョンアムホールで開かれ、受賞者らと出席者らが記念撮影をしている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 コ審査委員長は「緊張感が漂う朝鮮半島にスポーツを通じて南北和解と平和の精神を実現し、歴史的な大転換の扉を開いた単一チームを第20回ハンギョレ統一文化賞受賞者に選定した」と述べた。チョン・セヒョン・ハンギョレ統一文化財団理事長は挨拶の言葉で「平昌冬季五輪開会式で、南側のパク・ジョンア選手と北側のチョン・スヒョン選手が、一緒に高く急な階段を登り、最終走者のキム・ヨナ選手に聖火棒を渡した。この場面は、南北が難関を乗り越え、平和と繁栄、統一を実現するという朝鮮民族の意志を世界に示すものだった」と評価した。

 チョン・ヘソン統一部次官は祝辞で「単一チームは少なからぬ憂慮と短い準備期間にもかかわらず、南北が力を合わせれば何でもできることを示した」とし、「単一チームに参加した北朝鮮側の選手と共にお祝いできる機会があることを願う」と述べた。同日、ハンギョレ統一文化財団は北朝鮮にも単一チームのハンギョレ統一文化賞受賞の事実を伝え、授賞式に北側の選手を招待したと明らかにした。北側は同日まで授賞式に出席するかどうかを返信しなかった。

 イ・ギボン対北朝鮮協力民間団体協議会会長は祝辞で「南側の選手が平壌(ピョンヤン)に行って北側の子どもたちにアイスホッケーを教え、南北選手らが一緒に練習する日が来ることを願う」と述べた。ヤン・サンウ・ハンギョレ新聞社代表取締役は祝辞で「再び会った南北選手らが、平壌(ピョンヤン)の有名な冷麺専門店の玉流館で冷麺を一緒に食べる日が一日も早く訪れることを期待する」と述べた。キム・ヨンジン大韓アイスホッケー協会副会長は「南北単一チームが受賞した賞であるだけに、南北選手らが再び会った時、ハンギョレ統一文化賞の賞金を有意義に使う方法を模索する」と話した。

 同日、ハン・ジンス氏はハンギョレ統一文化財団特別賞を受賞した。ハンギョレ創刊株主読者として、ハンギョレ統一文化財団の長年の後援者のハン氏は、北朝鮮の子どもを助けるなど対北朝鮮支援にも力を入れている。

クォン・ヒョクチョル、ハンギョレ平和研究所長(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/853707.html韓国語原文入力:2018-07-17 21:59
訳H.J

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