南と北、養子と帰化、混血、外国人監督と北朝鮮コーチ…単一チームはさまざまな個性が集まった完璧なモザイクであり、だからより強かった。
サラ・マレー南北女子アイスホッケー単一チーム総監督が21日、江陵(カンヌン)オリンピックパーク・コリアハウスで韓国選手4人と五輪の旅程を総括する記者会見を行った。前日、スウェーデンとの最終戦などを5敗で終えた単一チームは、昼食にバーベキューパーティーをした後、会見会場に現れた。
北朝鮮選手たちに関する質問が出ると、2030世代であるゴーリーのシン・ソジョンは「単一チーム結成の話をはじめて聞いたときは、練習だけを一所懸命しようと考えた。でも、一緒に運動しながら南と北の違いというものは感じなかった」と話した。彼女は「鎮川(ジンチョン)選手村で初めて一緒にご飯を食べた時から、彼氏はいるの、どこに住んでいるの、などと聞きながら親しくなった」と回想した。主将のパク・ジョンアも「心を一つにして運動しながら情も湧き、人と人として過ごした。五輪前、仁川(インチョン)でスウェーデンとの強化試合をするとき単一チームとして出た時が一番記憶に残っている」と話した。
「南北選手たちは同じ言葉を話し、同じ姿をした家族」だったというマレー総監督の言葉のように、北朝鮮の選手たちは特別ではなかった。
韓国女子アイスホッケーの五輪初ゴールの主人公である帰化選手のレンディ・ヒス・グリフィンは「食堂でマクドナルドのアイスクリームを食べるために北朝鮮の選手たちが並んでいて、私も並んだ後、一緒にマックフルーリーを食べたのが一番記憶に残っている」と話した。彼女は米国人の父と韓国人の母の間に生まれた。
生まれた後、米国家庭の養子となったパク・ユンジョンは「北朝鮮選手らと一緒に鏡浦台(キョンポデ)の海辺に行ってマレー監督を水にはめようといたずらしたり、カフェで話しながら北朝鮮の選手たちをもっとよく知ることができた」と振り返った。彼女は「これまで韓国(の出自であることを)を明らかにすることに消極的な面があった。いまは韓国を代表することができて感謝しているし、誇らしい」と付け加えた。
アイスホッケー男子選手団は解散したが、女子単一チームは25日の五輪閉幕式までチームを維持する。マレー総監督は「当初、北朝鮮の選手のためのチームトレーニングを計画したが、関東ホッケーセンターリンクは使用できない。ビデオミーティングを通じて北朝鮮の選手たちにもっと教えたい」と強調した。
マレー総監督は、北朝鮮のパク・チョルホ監督に対する深い信頼を示した。彼女は「五輪開幕式の入場の時、パク監督が私の手を握って一緒に入場した。心がオープンで全面的に私を支援してくれた。パク・チョルホ監督がいなかったら、単一チームは成功できなかっただろう」と評価した。
大韓アイスホッケー協会と2年契約を延長したマレー総監督は「次のオリンピックまで共にしたい。ただ、単一チームについては言い難い」と話した。
選手たちは、北朝鮮の選手との別れを準備しなければならない。代表チームのゴーリーのシン・ソジョンは「北朝鮮の選手たちのために一緒に撮った写真をプリントしたり、手紙を書く選手もいると思う」とし、パク・ユンジョンは「一緒に楽しい時間を過ごしたのが一番大きな思い出になる」と話した。