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イ・ジェヨンとは異なる朴槿恵裁判…チョン・ユラの馬とアン・ジョンボム手帳認める

登録:2018-04-07 06:11 修正:2018-04-07 07:43
[朴槿恵1審判決]懲役24年・罰金18億円 

「賄賂23億円」認める…チェ・スンシル同様 
チェ氏の娘の馬3頭も賄賂と判断 
サムスンの乗馬支援約7億円は「直接賄賂」 
元大統領府首席の業務手帳も証拠として採択 
サムスン電子副会長の2審と異なり幅広く適用
グラフィック=チョン・ヒヨン//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)前大統領が1審で懲役24年という重刑を免れなかった理由は、容疑のうち刑が最も重い約232億ウォン(約23億3千万円)の賄賂授受の容疑が認められたからだ。裁判所は18件の容疑のうち16件を有罪と判断し、憲法裁判所に続き、刑事裁判でもほとんどの「国政壟断」行為を断罪した。ただし、「サムスンのイ・ジェヨン副会長の不正な請託はなかった」として、サムスン関連の第3者賄賂容疑に対しては無罪を言い渡し、後味の悪い結果となった。

 ソウル中央地裁刑事22部(裁判長キム・セユン)は6日、チョン・ユラ氏に対するサムスンの乗馬支援72億9427万ウォン(約7億3千万円)を朴前大統領が受け取った賄賂として認めた。裁判所は「被告人が2014年9月15日、大邱(テグ)創造経済革新センターの開所式でイ副会長と面会し、『五輪に備え乗馬選手たちにも良い馬を購入してくれ』と話すのは異例のことであり、イ副会長は軽く受け止められなかったはず」だとし、「国内最大の企業集団のサムスングループが、被告人の要求に従って特定の人に異例の規模の予算を支援し、その支援による利益の帰属主体が国政運営に関与したチェ氏だった点で、大統領として職務執行の公正性に疑問を抱かせるのに十分だ」と判断した。

 とりわけ、裁判所はイ・ジェヨン副会長に懲役2年6カ月に執行猶予4年を言い渡したソウル高裁刑事13部(裁判長チョン・ヒョンシク)とは異なり、チョン氏が乗っていた馬3頭関連費用の36億5943万ウォン(約3億7千万円)も賄賂と判断した。裁判所は「サムスンに委託管理契約書の作成を要求されたチェ・スンシル氏が『イ・ジェヨンが馬を買ってあげると言った、貸してくれるとは言っていない』と怒り出し、パク・サンジン元サムスン電子社長もパク・ウォノ元乗馬協会専務に『馬数頭ぐらい、買ってあげればいい』『お望み通りにして差し上げる』と話した」と指摘し、「当時も今後購入する馬はチェ氏の所有と見る意思の合致があった」と判断した。

 これに先立ち、イ副会長の2審裁判所は馬3頭の所有権がサムスンにあるとして、これと関連した36億5943万ウォンを賄賂と認めず、批判を受けた。無期または5年以上の懲役で加重処罰される横領額50億ウォン(約5億円)を超えないように、馬の代金を賄賂から除外したのではないかという指摘だった。また、イ副会長の2審とは異なり、アン・ジョンボム元大統領府政策調整秘書官の業務手帳の証拠能力も認めた。ただし、朴前大統領の裁判所も、イ副会長の2審同様、継承作業など不正な請託はなかったとし、220億2800万ウォン(約22億1千万円)の第3者収賄容疑については無罪を言い渡した。

 朴前大統領が辛東彬(シン・ドンビン=重光昭夫)ロッテグループ会長に対してKスポーツ財団に70億ウォン(約7億円)を追加支援させ、チェ・テウォンSK会長に対してビデックスポーツなどに89億ウォン(約8億9千万円)を要求した容疑も、暗黙的な不正な請託として認められた。裁判所は「2016年3月14日の単独会談で、被告と辛会長の間にはロッテワールドタワー免税店の再取得に対する暗黙的な不正な請託があった」と指摘した。辛会長は今年2月、同じ裁判所で、賄賂供与の罪で懲役2年6カ月を言い渡され法廷拘束された。SKについては「チェ会長は2016年2月16日の単独面会で、弟のチェ・ジェウォンSK副会長の仮釈放、ハロービジョンの合併などについて話し、被告はガイドランナー事業などへ協力を求めた」とし、「被告人はSKの懸案を明確に認識しており、見返りに対する認識があったとしか思えない」と裁判所は指摘した。

 国政壟断疑惑に火をつけたミル・Kスポーツ財団への774億(約77億6千万円)出資の強要や、チョン・ホソン元大統領府付属秘書官を通じた公務上秘密漏洩も全て有罪という結論が出た。

 このうちミル・Kスポーツ財団への出資強要や公務上秘密漏えい、現代自動車とKT広告契約の強要、グランド・コリア・レジャー(GKL)に障害者フェンシングチーム創設の強要など、有罪が言い渡された7件の容疑は朴前大統領の弾劾事由とも重なる。裁判所は、量刑理由として「被告人には、国民から委任された権限を憲法と法律に基づき、国民全体の自由と幸福、福利増進に向けて行使しなければならない義務があった。にもかかわらず、チェ氏と共謀して大統領の地位と権限を乱用し、企業の財産権と企業経営の自由を深刻に侵害した」と明らかにした。このような裁判所の批判は「国民から委任された権限を乱用し、私益の追求を手助けし、このような事実を隠蔽したことは、大統領としての公益実現の義務を重大に違反したもの」という憲法裁判所の弾劾事由ともつながるものだ。

キム・ミンギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/839539.html韓国語原文入力:2018-04-07 00:21
訳H.J

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