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南北高官級5:5会談、統一部と祖平統が主導

登録:2018-01-07 22:08 修正:2018-01-09 20:23
団長にチョ・ミョンギュン長官-リ・ソングォン委員長 
南北関係・スポーツ担当者も4人ずつ 
9日会談は平昌参加に集中する見込み
南側の首席代表であるチョ・ミョンギュン統一部長官(左)と北側首席代表であるリ・ソングォン祖国平和統一委員会委員長//ハンギョレ新聞社

 9日に開かれる文在寅(ムン・ジェイン)政府初の南北会談には、チョ・ミョンギュン統一部長官とリ・ソングォン北朝鮮祖国平和統一委員会(祖平統)委員長が対座することになった。北側は7日、リ・ソングォン委員長など5人の代表団名簿を通知した。前日、南側はチョ・ミョンギュン統一部長官など5人の代表団名簿を送った。

 統一部当局者はこの日午後、北側がリ・ソングォン祖平統委員長を団長とする代表団の名簿を送ってきたと明らかにした。北側代表団は、リ委員長の他にチョン・ジョンス祖平統副委員長、ウォン・ギルウ体育省副相、ファン・ジュンソン祖平統部長、リ・ギョンシク民族オリンピック委員会委員の計5人だ。1日前に南側は、チョ・ミョンギュン統一部長官(首席代表)とチョン・ヘソン統一部次官、ノ・テガン文化体育観光部第2次官、アン・ムンヒョン首相室審議官、キム・ギホン平昌(ピョンチャン)冬季五輪大会組織委員会企画事務次長からなる5人の代表団名簿を通知した。

 今回の南北間代表団の構成は、互いに均衡を合わせたと見られる。南北首席代表の場合、2日にチョ・ミョンギュン統一部長官が「9日南北高官級会談」を提案すると、翌日にはリ・ソングォン祖平統委員長が直ちに「南北板門店(パンムンジョム)チャンネルの再稼働」に応える返事をし、5日に北側から送ってきた電話通知文が、差出人リ・ソングォン委員長、受信人チョ・ミョンギュン長官になっていた点などから見て、事実上予告された内容だった。首席代表以外の南北代表団には、それぞれ南北関係担当者とスポーツ担当者が適切に含まれた。当初議題として提案された「北側代表団の平昌五輪参加をはじめとする南北関係改善問題」の議論に集中するという意と解説される。

 北側代表団を実質的に率いる祖平統は、2016年6月の最高人民会議で朝鮮労働党の外郭機構から公式国家機構に格上げされた。国家機構の公式性を確保しただけに朴槿恵(パク・クネ)政府時の2013年南北会談を控えて起こった“格”論議と関連したノイズもなく、会談提案、受け入れ、代表団名簿確定へとすべての過程が順調に進んでいる。

 実際、今回の会談に臨む北側の態度は、種々の面で過去とは異なる。かつて南北は会談日時や場所から代表団構成まで様々なわずかな事案についても鋭い“神経戦”を行ったりした。北朝鮮の朝鮮中央通信はこの日「関係改善を云々しながらも不当な口実と法的、制度的装置を前面に出して、各界各層人民の接触と往来を遮り、南北統一の気運を押さえ込むのは、結局南北関係改善に反対することであり、内外世論を誤って導くための欺瞞術策に過ぎない」と圧迫した。だが、北側はまもなく、前日に南側が通知した代表団名簿に格と均衡を合わせて、北側代表団の名簿を確定し知らせてきた。韓国政府当局者は「過去のような神経戦がないのは良い信号だ。金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が新年の辞で平昌五輪の成功に協力するとの結論を下したことが影響を与えたようだ」と述べた。

 今回の代表団構成からは、今後の南北関係は統一部が中心になってリードするという政府の意向が感じられる。南北会談代表団に、統一部長官と次官が共に含まれたことはきわめて異例なことだ。北側も南側に合わせて祖平統委員長と副委員長が一緒に出てくる。統一部当局者は「私が知る範囲では、統一部の長次官が共に会談に出たことは今回が初めて」とし「南北関係改善問題を統一部が主導的に牽引していけとの意味ではないだろうか」と話した。朴槿恵政府時代に大統領府が統一部を排除して、直接南北対話に出た方式を廃棄して、過去の統一部主導方式に戻したわけだ。

 とはいえ、今回の会談では北側の平昌冬季五輪参加問題に集中するものと見られる。代表団には、体育関連要人が南北共に2人ずつ含まれた。政府当局者は「北朝鮮の平昌参加は簡単な問題ではない。北朝鮮選手団をどの種目にどれくらい出場させるのか、国際オリンピック委員会(IOC)とはどのように協議するのか、また、北側応援団はどのようにするのか、単一チーム化の問題は、時間が迫っているため難しいが、開幕式の共同入場はどのようにするかなど、南北が意見を調整する懸案が侮れない」と話した。韓国政府は昨年、離散家族対面のための南北赤十字会談と南北間偶発衝突防止のための軍事会談を北側に提案したことがある。政府は「これらの提案は相変らず有効だ」という立場だ。しかし今回の会談代表団には、赤十字要員や軍関係者がいない。政府当局者は「当座は北朝鮮の平昌五輪参加問題に集中するのが優先だ。そのようにしてこの問題がうまく解決すれば、その信頼基盤の上に他の問題に進む段階的接近方式になりそうだ」と展望した。

パク・ビョンス先任記者、ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/826674.html韓国語原文入力:2018-01-07 21:16
訳J.S

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