階層間のはしごが崩れた社会で、若者たち(10~20代)は公務員を最高の職業に挙げた。雇用不安に悩まされている30~40代は過去のように仕事を家庭より優先しない。60代以上は趣味生活を楽しむ人生を夢見てるが、現実では生活費を稼ぐのにも苦労している。
統計庁が7日に発表した「2017年社会調査結果」によると、10代と20代が最も働きたい職場は国家機関(25.4%)だった。次に公企業(19.9%)と大企業(15.1%)を好んだ。2年前の2015年の調査よりも、国家機関の選好度(23.7%)は1.7%上がり、大企業の選好度(18.7%)は3.6%下がった。高校生は国家機関(27.2%)の次に大企業(18.7%)と公企業(15.3%)を選択し、大学生以上は公企業(24.9%)、国家機関(23.7%)、大企業(14.6%)などの順に挙げた。今回の調査は5月16日から6月2日まで全国2万5704標本世帯のうち常在する13歳以上の世帯員3万9千人を対象に行われた。
職業を選択する基準は、10代と20代で異なっていた。10代(13~19歳)は適性・興味(36.3%)を最優先し、収入(28.2%)と安定性(17.6%)がその次だった。一方、20代は収入(33.1%)が安定性(26.1%)と適性・興味(24.0%)を上回った。
若者層がもはや進取的な夢を見られない理由は、階層移動のはしごが崩れたためとみられる。「韓国社会で一生努力すれば自分の世代で個人の社会経済的地位が高まる可能性が高い」と考える若者層(19~29歳)は全体の24.1%に過ぎなかった。64.7%は「可能性が低い」と判断した。子ども世代の階層上昇の可能性が高いと見通した回答も26.7%に止まった。
就職への道のりを越えても、雇用不安に悩まされている現実もうかがえる。就業者10人のうち6人(60.4%)は、職場を失ったり変えなければならないかもしれないという不安感を感じていると調査された。年齢別に見ると、30~40代(63.8%)の雇用不安が最も大きかった。彼らは仕事と家庭のうち仕事を優先する割合が相対的に低かった。30代の回答者10人のうち6人は仕事と家庭が同じように重要(43.2%)、または家庭を優先する(17.6%)と答えた。40代の回答者も42.7%だけが「仕事が優先」と答えた。誠信女子大学のソン・ヒョヨン教授(経済学)は「最近は会社員が夜勤することよりも定時退勤を好むが、そのようなトレンドが反映されたもの」だとし、「少子化問題を解決するためには、仕事と家庭の両立が必ず実現されなければならない」と話した。
国民の58.6%は「趣味活動」をし余裕のある老後を夢見るが、実際は高齢層は生計を立てるのが精いっぱいだった。19歳以上の人口のうち所得がある人は82.1%だが、60歳以上が87.3%で最も多かった。しかし、低賃金のために所得に対する満足度は9.2%で最も低かった。60代以上が仕事をする理由は生活費のためとみられる。10人のうち7人(69.9%)が生活費を本人と配偶者が負担していた。「勤労所得や事業所得」が54.2%で最も多く、「年金、退職給与」(28.1%)、「財産所得」(10.3%)が続いた。「子どもあるいは親戚」の支援は20.2%に止まった。
事情がこうであるにも関わらず、両親に経済的に依存するいわゆる「カンガルー族」は依然として多かった。60歳以上のうち30.6%が子どもと共に暮らしているが、「子どもの独立生活が不可能なため」(31.0%)が最も大きな同居理由だった。親たちが独立的に生活するのが難しく一緒に住んでいるケースも26.3%に上る。韓国は国民年金など公的年金制度の導入が先進国に比べて遅れたうえ、全般的に高齢層の老後の準備が足りない点が原因とされる。60歳以上は54.3%だけが老後を準備していると答えた。
また、年を取るほど他人の助けを得られるという比率が徐々に減っている。「急に多くのお金が必要な時、助けを得られる人がいるか」という質問に、60代以上は37.1%だけが「いる」と答えた。20代はその割合が65.2%だった。