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釜山市議会、少女像条例案4カ月で制定

登録:2017-07-01 03:05 修正:2017-07-01 07:15
自治体が少女像管理の法的根拠作った 
日本軍「慰安婦」関連資料の保全なども推進
釜山少女像//ハンギョレ新聞社

 釜山の日本総領事館前に建てられた「平和の少女像」(釜山少女像)を自治体が管理して保護できる法的根拠が設けられた。

 釜山市議会は30日午前、本会議を開き「釜山市日帝下の日本軍慰安婦被害者支援及び記念事業に関する条例案」を可決した。同条例には、地方自治団体が日本軍「慰安婦」関連造形物や銅像の設置・管理を支援する内容が盛り込まれている。自治体が釜山少女像を管理して不法行為などを取り締まることができるようになったのだ。条例制定前の釜山少女像は、法的には不法占有物であり、自治体が直接少女像を管理できなかった。このため、女像近くへのゴミ投棄や横断幕の設置など国民的公憤を買った一部市民の行動を防げなかった。

 また、条例には、日本軍「慰安婦」被害者に対する生活安定支援と歴史資料の保存・研究などの記念事業推進に対する内容も盛り込まれている。釜山には日本軍「慰安婦」被害者が一人住んでおり、被害者に毎月生活補助費として100万ウォン(約9万8千円)が支給される。

 条例案は、今年2月チョン・ミョンヒ釜山市議員(共に民主党)が発議した。釜山市議会福祉環境委員会は先月17日、常任委員会で条例案を上程しようとした。「ムン・ヒサン特使が日本を訪問した日(5月17日)には常任委員会が開かれないようにしてほしい」というユン・ビョンセ当時外交部長官の要請を受けた釜山市が、市議会に協力を求め、結局、条例案の上程が先送りされた。以後、条例案をめぐる議論が深刻化し、難航の末に6月23日、釜山少女像条例案が市議会常任委員会を通過した。

 チョン議員は「釜山少女像をめぐって様々な議論と圧迫があった。しかし、市民の熱意と国民的世論によって、本日、この条例が作られた。釜山少女像は市民と国民が建てたものだ。釜山でも“国民主権時代”が開かれたと思う」と話した。さらに、彼は「釜山でも日本軍『慰安婦』と関連した記念事業が行われる。釜山にいる日本軍『慰安婦』被害者の一人が健在の間、日本から真の謝罪と法的賠償を受けられることを願っている」と付け加えた。

釜山/キム・ヨンドン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/800935.html 韓国語原文入力:2017-06-30 21:21
訳H.J(1073字)

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