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「非公開“セウォル号7時間”文書を公開せよ」訴訟提起

登録:2017-06-03 21:43 修正:2017-06-05 08:26
国家記録院への情報公開請求では非公開決定 
ソン・ギホ弁護士、7日ソウル行政裁判所に提訴予定
朴槿恵大統領が弾劾された3月10日午後、黄教安大統領権限代行が対国民談話を発表するため政府ソウル庁舎のブリーフィングルームに入場している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 「民主社会のための弁護士会」に所属するソン・ギホ弁護士(民弁国際通商委員長)が、裁判所にセウォル号惨事当日の大統領府報告文書を公開してほしいとして訴訟を提起する。

 ソン弁護士は3日、ハンギョレとの電話で「大統領府の文書に対しては検察の令状執行も拒否され、“セウォル号7時間”文書自体が大統領記録物として封印されている」とし「現在、国会では野党が100議席以上を占めている。国会議員の3分の2以上の同意を得て初めて可能になる文書の公開を期待することは難しくなった。唯一残っている方法が、裁判所の判断を求めることしかない」と話した。

 これに先立ってソン弁護士は先月22日、国家記録院に対しセウォル号惨事当日に大統領秘書室と大統領警護室、国家安保室が作った「文書目録」を公開してほしいと情報公開請求をした。だが、非公開の通知を受けた。

 大統領府は「セウォル号惨事当日に大統領秘書室と国家安保室が朴槿恵(パク・クネ)前大統領に書面で報告した報告文書」に関するソン弁護士の情報公開請求に対して「大統領記録物管理に関する法律17条に基づいて非公開と決定する」と明らかにした。

 この法の17条は「大統領指定記録物の保護」に関する条項だ。情報公開請求の対象文書が、大統領指定記録物に指定されているという意味だ。この条項により「大統領指定記録物」に指定されれば、国会議員の3分の2以上の同意、高等裁判所の令状発給がない限り、最長15年(私生活関連は最長30年)まで非公開になる。

 ソン弁護士は、セウォル号7時間文書に記録された客観的事実に基づいて朴槿恵前大統領に責任を問わなければならないと主張した。

 ソン弁護士は「朴前大統領はセウォル号惨事当日、(自身が)すべき仕事はすべてしたと主張しているが、“セウォル号7時間”文書はそれを確認できる客観的文書」とし「現在、それが公開されていないために朴前大統領が国民の生命を守る上で責務を果たしたか否かを明らかにできない状況だ」と話した。さらに「行政府において可能な手続きはみな済ませた状況なので、行政訴訟をせざるをえない状況」と付け加えた。ソン弁護士は7日、ソウル行政裁判所に行政訴訟を提起する予定だ。

ソン・ギホ弁護士=資料写真//ハンギョレ新聞社

 ソン弁護士は今月2日、フェイスブックに「黄教安(ファン・ギョアン)前大統領権限代行がセウォル号惨事当日の大統領府文書目録まで“封印”したことは、大統領記録物管理法の“封印”要件を備えておらず不当だ」とし「セヌリ党が100議席を超えている国会で、国会の3分の2以上の賛成で封印を解除することを待ってはいられない状況だ。結局、文書公開訴訟を提起し裁判所を説得するというアプローチが避けられない」と書いた。

 これに先立って黄教安前大統領権限代行は、セウォル号惨事が発生した当日に大統領府で生産された文書をはじめ、該当文書の目録までも大統領指定記録物に指定した。大統領記録物に指定されれば15~30年間は公開されない。

パク・スジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/797386.html 韓国語原文入力:2017-06-03 15:20
訳J.S(1538字)

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