朴槿恵(パク・クネ)大統領が“セウォル号7時間”の行跡をよく覚えていないことが知らされて議論になっている。セウォル号7時間の疑惑は、朴大統領の弾劾理由の一つであり、憲法裁判所が当時の状況を最もよく知っている朴大統領の釈明を要求した事項でもある。
朴大統領の代理人のイ・チュンファン弁護士は30日、3回目の準備手続き期日が終わった後、憲法裁判所が釈明を要求した“セウォル号7時間”疑惑について記者団がいつ返事をするのか尋ねると「大統領が多くの決裁をして忙しかったために、正確に覚えていない状況」としつつ「最大限、思い出すために努力している」と話した。この発言が議論になるとイ弁護士は「朴大統領がセウォル号を覚えていないという内容は誤報だ。大統領が覚えていない部分は訴追事実のうちの一部」と言い直した。
イ・ジンソン裁判官は22日に開かれた1回目の準備期日で「被請求人にとっても(セウォル号惨事当日の)記憶は格別なものだと思う」として「問題の7時間、大統領府のどこにいたのか、具体的にどんな業務をしていたのかは本人が最もよく知っているので、残らず明らかにしてほしい」として、セウォル号7時間の釈明を要求した。これに対しイ弁護士ら朴大統領の代理人9人は29日午前10時から1時間半にわたり大統領府為民館の接見室で朴大統領に会い、セウォル号7時間など弾劾理由に関連して面談した。大統領と交わした対話について、イ弁護士は「どのように話したのかは話せない」として「(セウォル号関連内容は)裁判の過程で提出する」と話した。
この日、カン・イルウォン裁判官は準備期日で朴大統領の代理人に対し「釈明事項は秘書室から関連資料をみな受け取り完成しつつあると聞いた」として「弾劾審判の関連事実関係を最もよく知っているのは被請求人ではないか。被請求人が速やかに返事をしてこそ争点整理に役立つ」と話した。イ弁護士は「遅くとも証人尋問前までには提出しなければならないと個人的に考えている」と記者団に明らかにした。