登録 : 2016.12.23 01:39 修正 : 2016.12.23 08:00

弾劾審判の準備期日、40分間にわたり行われる 
「どこでどのような業務に取り組んだのか 
大統領が最もよく知っているはず 
資料があれば提出せよ」と要求

朴槿恵大統領弾劾審判事件の最初の準備手続きが公開審理で開かれた今月22日午後、この事件の受命裁判官のイ・ジンソン(左から)、イ・ジョンミ、カン・イルウォン憲法裁判官がソウル鍾路区齋洞にある憲法裁判所小審判廷で着席しようとしている=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 憲法裁判所が22日、朴槿恵(パク・クネ)大統領に「セウォル号事故当時、何をしていたのかは本人が一番よく知っているはず」として、セウォル号7時間疑惑を「時刻別に公的、私的業務を余すところなく明らかにしてほしい」と要求した。主要弾劾訴追事由であるセウォル号7時間疑惑に対する朴大統領の答弁が不明確であるため、これに対して明確な説明を求める「釈明権」を裁判部の職権で行使したのだ。また、13項目に及ぶ国会の弾劾訴追事由を5つの類型に圧縮するなど、弾劾審判の初公開審理から攻撃的かつ迅速な審理のための道固めに入った。

■迅速に裁判が進められる見込み

 同日の弁論準備手続は午後2時、国会弾劾訴追委員のクォン・ソンドン法制司法委員長と訴追委員の代理人8人、朴大統領の代理人7人が着席した中、受命裁判官のイ・ジョンミ、カン・イルウォン、イ・ジンソン裁判官が憲法裁の小審判廷に入廷して始まった。本格的な弁論の前に複雑な争点と証拠を事前に整理する任務を与えられた受命裁判官らは、弁論のための法律的交通整理はイ・ジョンミ裁判官が、争点の整理はカン・イルウォン裁判官が、証拠の整理はイ・ジンソン裁判官がそれぞれ担当する役割分担を通じて、40分間にわたる初審理を順調に進めた。

 受命裁判官らは、まず朴大統領弾劾審判の審理を、チェ・スンシルなど陰の実力者組織による国政壟断に伴う国民主権主義と法治主義に対する違反▽大統領の権限濫用▽言論の自由侵害▽生命権保護義務の違反▽贈収賄などさまざまな刑事法違反の5類型に分けて審判する意向を明らかにした。この事件の主審であるカン裁判官は、「唯一の先例である2004憲ナ1事件(盧武鉉<ノ・ムヒョン>大統領弾劾事件)の時も、訴追事由を個別に判断せず、類型別に判断した」として、請求人(国会)と被請求人(朴大統領)側に同意を求めた。国会は朴大統領の憲法違反5件と、法律違反4件(8件の容疑)を挙げ、弾劾訴追を議決した。憲法裁がこれらを個別の事案ではなく、類型別にまとめて審理する場合、一つの証拠や事実関係でも数件の憲法と法律違反を同時に判断できる長所がある。それだけ審理が速くなる可能性がある。

 被請求人などの意見を詳しく聴きながら審理を進める弁論主義とともに、当事者たちが同意しなくても裁判部の職権で証拠採択などの審理を強行する「職権主義」を行使する意向も明らかにした。カン裁判官は「国政空白を憂慮して、迅速に審理を進めてほしいという両側の要求がある」として、「弾劾審判も当事者主義と弁論主義に基づくべきというのが裁判所の判断だが、憲法裁判の特性からして、かなりの部分で職権主義の強化は避けられない」とした。朴大統領側が証拠調査などを要求して引き延ばし戦術を使う場合、憲法裁判所の職権でこれを中止させるということだ。

今月22日午後、ソウル鍾路区斉洞にある憲法裁判所小審判廷で、朴槿恵大統領弾劾審判の準備手続期日が公開審理で行われた。壇下の左側は国会訴追委員団、右側は朴大統領側の代理人=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

■「大統領本人がセウォル号7時間を最もよく知っている」

 イ・ジンソン裁判官は「弾劾訴追事由である国民の生命権保障に関して、セウォル号事故当時、朴大統領の足取りについて現在までに明らかになった部分は多くない」として、セウォル号7時間疑惑から切り出した。さらに、「セウォル号事故から2年以上経過したが、その日はあまりにも特別な日だったため、ほとんどの国民がその日自分が何をしていたかを記憶しているほどだ。被請求人(朴槿恵大統領)にとっても当日の記憶は特別であるはずだ。問題となっている7時間の間、被請求人が大統領府のどこにいたのか、具体的にどのような業務に取り組んでいたのか、どのような報告をいつ受けて、どのような対応を指示したのかは、本人が最もよく知っているはずだと思う。余すところなく明らかにすると共に、資料があれば提出してほしい」と朴大統領の代理人団に要求した。これに対し、朴大統領側のイ・ジュンファン弁護士は、審理後に行ったブリーフィングで「(大統領に直接)訊いて確認する」と述べた。

 カン裁判官も、朴大統領が10月25日の国民向け談話で、「大統領府補佐システムが完備される前までチェ・スンシルに手伝ってももらった」と認めた事実を取り上げ、「陰の実力者組織と関連しているが、具体的にどこまで何を手伝ってもらったのかは不明である。大統領府補佐システムが完備されたのがいつなのか、どこまで手伝ってもらったかを後に答えてほしい」と朴大統領側に要求した。

■チェ・スンシルなどの証人採択

 同日の審理では訴追委員団と朴大統領側が共に証人に申請したチェ・スンシル氏とアン・ジョンボム元大統領府政策調整首席秘書官、チョン・ホソン元大統領府付属秘書官など3人が証人に採択された。憲法裁判所法は、証人として召喚された人が正当な事由なく欠席した場合、1年以下の懲役または100万ウォン(約9万8千円)以下の罰金に処するよう定めている。ただ、盧武鉉大統領弾劾審判の時、証人として出席したが、証言を拒否したチェ・ドスル氏のように、チェ・スンシル氏が特別な証言をしない可能性も排除できない。

 憲法裁は訴追委員団が申請したチェ・スンシル氏などに対する検察の起訴状とマスコミの報道など49件と、朴大統領側が申請した「大統領のお言葉」など3件をすべて証拠として採択した。これに先立って、朴大統領側は検察の起訴状について「無罪推定原則によって検事の意見を記したものに過ぎない」としており、マスコミ報道についても「無分別な暴露性の疑惑提起」だと一蹴した。

 憲法裁はまた、朴大統領の代理人団が「憲法裁が検察と特別検察官に捜査記録を要請したのは違法だ」として提起した異議申請を受け入れなかった。一方、国会訴追委員団の申請は受け入れて、検察などにチェ氏の捜査記録認証謄本(正本であることが認められた捜査記録の写本)を要請し、捜査資料を渡してもらえない場合は、主審裁判官が直接検察などに出向いて調査する書証調査を実施することにした。イ・ジンソン裁判官は「チェ・スンシル事件の弁護人たちがすでに捜査記録を確保したと報じられている。すでに捜査記録が出回っている状況なら、検察に丁寧かつ強力に捜査記録を送ってくれることを促す」と述べた。

 一方、憲法裁は今後、国会が弾劾審判の関連書類を公開するのは制限することにした。これに先立ち、国会訴追委員団が「無実」を訴える朴大統領の憲法裁への答弁書を公開したことに対し、朴大統領側は反発した。イ・ジョンミ裁判官は「刑事訴訟法は公判開廷前には非公開とする原則があり、請求人が被請求人の書類を一方的に公開するのは適切でない」と明らかにした。同日、準備手続きを見守った憲法専門家らは「被請求人たちが、証拠採択などで意表を突かれたようだ」と話した。第2回準備手続きは今月27日午後2時に開かれる。

キム・ナムイル、キム・ミンギョン、ヒョン・ソウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2016-12-22 17:52
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/775756.html 訳H.J(3102字)

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