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3年間待ち望んだ真実…セウォル号、来月ようやく引き揚げへ

登録:2017-03-20 02:33 修正:2017-03-20 19:44
海洋水産部、セウォル号引き揚げ最終点検を完了 
潮の流れが緩やかな来月5日頃、引き揚げを試みる
今月19日午後、全羅南道珍島東巨次島沿岸で半潜水式船舶がセウォル号を木浦新港まで運搬するため、待機している。セウォル号の引き揚げはバージ船2隻で船体を引き上げて半潜水式の船舶に載せていくやり方で行われる=珍島/キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 千日以上海に沈んでいた「セウォル号惨事」の真実が引き揚げられる日が迫ってきた。まだ家族のもとへ戻っていない9人の遺体発見への期待も高まっている。

 海洋水産部は19日、セウォル号引き揚げのための最終点検を終えたとし、潮の流れが緩やかになる(小潮の)来月5日、セウォル号を引き揚げると発表した。海水部と中国の引き揚げ会社である「上海サルベージ」は週末の間、セウォル号の引き揚げに使われる装備などに対する点検を終えた。セウォル号の引き揚げは、バージ船で1万トンに達するセウォル号の船体を引き揚げ、半潜水式の船舶に載せていくやり方で行われる。両側にあるバージ船2隻が油圧を利用し、セウォル号に繋がったワイヤーを引っ張っていくのだが、この過程で力が均等にかからなければ、船体が水面上に浮かばない。海水部の関係者は「引き揚げに必要な66の油圧ジャッキとワイヤー、中央制御装置センサーなどがきちんと作動するかどうかを確認し、補完作業まで完了した」とし、「セウォル号を木浦(モクポ)新港まで運搬する半潜水船にも問題がない」と話した。

海洋水産部は今月19日、セウォル号の引き揚げに必要な66の油圧ジャッキとワイヤー、中央制御装置センサーなどがきちんと作動するかどうかを確認し、補完作業まで終えたことを明らかにした。ジャッキングバージ船の姿=海洋水産部提供//ハンギョレ新聞社

 政府は当初、この日セウォル号を1~2メートル持ち上げる試験引き揚げまで進める予定だった。しかし、気象予報で20~21日は波の高さが最大1.7メートルまで達すると予測され、試験の引き揚げを保留した。引き揚げ作業は船体の損傷を防ぐために小潮の中でも波高1メートル・風速10メートル以下の場合のみ行われる。小潮は、満潮期と干潮期の差が最も小さく、潮の流れが緩やかになる時期で、1カ月に2回現れ、1回に3~5日間続く。今月は19日に始まった。セウォル号が沈んでいる孟骨水道は潮の変化が激しく、気象状況の予測が難しい海域として知られる。海洋水産部の関係者は「22日以降の気象条件を見ながら、試験引き揚げなど、後続の日程を進めるかどうかを決定する予定」だと話した。

 セウォル号が3年ぶりに引き揚げられれば、船体の調査、行方不明者の遺体引き揚げなどの業務が本格的に始まる。すでに「セウォル号船体調査委員会」を構成する法的根拠は整っている。「セウォル号船体調査委員会の設置及び運営に関する特別法案」が21日に公布・施行される予定だ。調査委員会は船体の調査、船体の引き揚げ指導・点検、行方不明者の遺体引き揚げ、遺留品・遺失物の捜索過程の点検、船体の処理に関する意見表明などができる。調査委員会は、国会が選出する5人、犠牲者家族代表が選出する3人の8人で構成される。

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/787087.html 韓国語原文入力:2017-03-19 17:01
訳H.J(1491字)

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