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チョ文体部長官、保守団体に「反セウォル号集会」開くよう主導

登録:2017-01-19 23:46 修正:2017-01-20 06:53
特検、保守団体を動員した事実を確認 
チョ長官、シン・ドンチョル前政務秘書官から 
継続的に「ブラックリスト」報告を受け 
金淇春(キム・ギチュン)・チョ・ユンソンに拘束令状請求
2015年4月21日午後、保守系の市民・社会団体会員らが、ソウル清雲孝子洞住民センター前で行われた「朴槿恵大統領の責任履行を求める各界代表170人の記者会見」の前で、対抗集会を開いている=キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社

 パク・ヨンス特別検察官チームは、チョ・ユンソン文化体育観光部長官が政務首席秘書官時代に保守団体を動員し、「官製デモ」を指示していた事実を18日確認した。また特検チームは、チョ長官が政務首席秘書官就任後、シン・ドンチョル前政務秘書官(拘束)から文化芸術人「ブラックリスト」報告を継続的に受けてきた事実も確認し、職権乱用などの疑いで事前拘束令状を請求した。金淇春(キム・ギチュン)元秘書室長もブラックリストの作成・管理、支援排除実行業務を総指揮した疑い(職権乱用)などで事前拘束令状が請求された。二人の令状交付の可否を決定する拘束前被疑者尋問(令状実質審査)は20日午前10時30分から行われる。

 特検チームは2014年6月、政務首席に就任したチョ長官がセウォル号惨事後、政府に対する批判世論が膨らむと「右派もじっとしていてはならない」とし、保守団体を動員して政府支持デモを主導した事実を確認した。特にチョ長官は、オボイ(父母)連合を動員して継続的にセウォル号の家族を非難する「反セウォル号集会」を開かせていたことが明らかになった。オボイ連合は政務首席室の指示を受けて2014年10月24日、ソウル鍾路区(チョンノグ)のソウル劇場前でセウォル号惨事に関連する政府の対応を批判する映画「ダイビング・ベル」上映に反対するデモを行った。チョ長官はまた、釜山国際映画祭側が政府の反対にもかかわらず「ダイビング・ベル」を上映したという理由で、教育文化首席室を動員し2015年の支援金を半分近くに削減するよう指示した。

「文化界ブラックリスト」作成と管理を主導した疑いのあるチョ・ユンソン文体部長官が17日午前、被疑者身分で取り調べを受けるため特検に出頭している。チョ長官と金淇春元秘書室長に対して特検が請求した拘束令状の執行可否は20日に行われる予定だ=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 特検チームは、チョ長官が保守団体の親政府デモに登場する掛け声まで確認するほど官製デモを主導したと見ている。また、保守団体を動員し政府を批判する勢力に対する告訴・告発はもちろん、メディアに政府政策に賛成する寄稿文まで掲載させたという事実も把握した。

 オボイ連合の官製デモ疑惑が浮上したのは昨年4月だ。時事ジャーナルは、大統領府政務首席室傘下の国民疎通秘書官室のH行政官が、オボイ連合に集会を指示し、全国経済人連合会を通じて資金を支援したという疑惑を提起した。H行政官の当時の直属上官はチョン・グァンジュ前文化体育観光部1次官(拘束)だった。同年4月、経済正義実践市民連合(経実連)はオボイ連合などをソウル中央地検に告発したが、大統領府と保守団体はいずれも関連疑惑を否定し、事件はうやむやにされた。結局、今回の特検捜査で、チョ長官が率いる政務首席室が政府寄りの保守団体の集会を主導したという疑惑が事実であることが判明した。また、2015年5月にチョ長官が政務首席から退いた後も、政務首席室による政府支持集会への保守団体の動員は継続されたと見ている。

 特検チームは、チョ長官が政務首席秘書官就任後、シン・ドンチョル前政務秘書官から政府に批判的な文化芸術人の名前が載っているブラックリストに関連する報告を継続的に受けていたことも確認した。チョ長官は9日、“チェ・スンシル国政壟断”国政調査特別委員会聴聞会で、今年1月頃ブラックリストの報告を受けて存在を知っていたが、作成や実行に関与したことはないと主張した。ブラックリストの作成と実行に関与したシン・ドンチョル前秘書官、キム・ジョンドク前文化体育観光部長官、チョン・グァンジュ前文化体育観光部1次官は職権乱用および権利行使妨害の疑いで先月12日に拘束された。

ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/779364.html 韓国語原文入力:2017-01-19 09:55
訳M.C(1781字)

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