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韓国裁判所、文明高「国定教科書研究学校指定」効力停止決定

登録:2017-03-17 23:40 修正:2017-03-18 07:49
文明高、当分は国定歴史教科書使えず 
大邱地裁「適用有無が不確かな国定教科書は 
大学入試準備生に現実的な被害」 
文明高、「研究学校申請撤回しない」
文明高の入学式が開かれた2日午前、慶尚北道慶山市の文明高運動場に生徒と父母が国定歴史教科書研究学校申請撤回を要求してプラカードを持っている=キム・イルウ記者//ハンギョレ新聞社

 全国で唯一国定歴史教科書研究学校に指定された慶尚北道慶山(キョンサン)市の文明高の父母が裁判所に出した「国定歴史教科書研究学校指定処分効力停止(執行停止)申請」が受け入れられた。文明高は、本案訴訟である「国定歴史教科書研究学校指定処分取消訴訟」の結果が出るまで国定歴史教科書を授業で使用できなくなった。

 大邱(テグ)地方裁判所行政1部(裁判長ソン・ヒョンチャン)は17日、文明高1学年の父母がイ・ヨンウ慶尚北道教育委員長を相手に出した研究学校指定処分効力停止申請に対して「研究学校指定処分取消訴訟の判決確定日まで、その効力および後続手続きの執行を停止する」と決定した。

 裁判所は決定文で「生徒たちには、今後の適用有無が不確かな国定教科書で大学入試を準備しなければならないという現実的な被害が発生し、国定教科書はその違憲・違法性の有無が憲法訴訟および行政訴訟で争われている。回復不能な損害を予防するために緊急性がある」と明らかにした。裁判所はまた「申請人(父母)はこの事件の申請について、学校運営委員会の議決、教員同意率、この事件の学校長の職印などに関連して違法があると主張し、この事件処分の手続き的瑕疵を争っている。本案での勝訴可能性がないということが明白でない」と付け加えた。

 慶尚北道教育庁は「文明高は全国で唯一の国定歴史教科書研究学校であり、この事件処分の効力が停止されれば国家の教育政策に甚大な障害が発生し、公共の福利に重大な影響がある」として対抗したが、裁判所は受け入れなかった。文明高の父母たちは2日「文明高は国定歴史教科書研究学校申請に関して、学校運営委員会で9人の委員のうち2対7で反対が多数を占めると、校長が父母を呼んで説得した後に再び表決し5対4で学校運営委を通過させた。これは会議規則にも外れる不法だ」と主張して、裁判所に研究学校指定処分取消訴訟と効力停止申請を提起した。

 文明高の父母たちはこの日午後2時、文明高の前で記者会見を行い、裁判所の決定を歓迎した。父母たちは「本日の仮処分決定は学校構成員の意思に反して一方的に押しつけた理事長と校長の独断的学校運営に対する警告だ。財団と学校は裁判所判決を尊重し、今からでも研究学校推進を直ちに撤回すべきだ」と要求した。

 だが、文明高はこの日、研究学校申請を撤回する意思はないと明らかにした。キム・テドン文明高校長はハンギョレ記者との電話通話で「研究学校申請を撤回する計画はない。裁判所判決を尊重し、本案判決が下されるまでは国定歴史教科書を使わず、代わりに検定歴史教科書で授業をする」と話した。

大邱/キム・イルウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/786918.html 韓国語原文入力:2017-03-17 15:26
訳J.S(1394字)

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