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「私たちは安保のいけにえなのか?」…星州住民400人がTHAAD配備反対集会

登録:2017-03-01 21:42 修正:2017-03-02 06:43
ロッテゴルフ場の近くで警察約1000人と対峙、ろうそく集会も続ける
今月1日午後、慶尚北道星州郡草田面ソ成里で住民たちがTHAAD配備予定地のロッテスカイヒル星州カントリークラブ(ゴルフ場)に向かって行進している=キム・イルウ記者//ハンギョレ新聞社

 「草田(チョジョン)には、国もなく、大統領もいない。草田は安保のいけにえとして捨てられた。あそこにいる警察たちを見ろ」

 1日午後3時20分頃、慶尚北道星州郡(ソンジュグン)草田面ソ成里(ソソンリ)ジンバッ橋前の道路で住民イ・ジョンフィさん(60・草田面七星里)が道を塞いでいる警察を指さしながら、こう語った。ジンバッ橋前には1000人以上の警察兵力が住民400人と対峙していた。ここから1.3キロメートル離れたところに、THAAD(高高度防衛ミサイル)が配備される予定のロッテスカイヒル星州カントリークラブ(ゴルフ場)がある。住民たちはTHAAD配備に抗議しながら行進を続けたが、ここで警察に阻まれた。

 「THAADが安全だという根拠は一切示さなかったのに、こんなふうに急に、住民たちにも知らせず、工事を始めるなんて、とんでもない。ここの住民といってもお年寄りの170人しかいないのに、あんなに多くの警察が配置されているのを見ると、住民としては不安だし、憤りを覚えるしかないじゃないか」。イさんはほかの住民らと一緒にソ成里会館に足を向けながらこう話した。

今月1日午後、慶尚北道星州郡草田面ソ成里会館の前で住民約400人がTHAAD配備の撤回を求めて抗議集会を行なっている=キム・イルウ記者//ハンギョレ新聞社

 同日午後2時、ソ成里会館前の広場では、星州と金泉(キムチョン)住民約400人が集まって、政府のTHAAD配備の強行を批判する集会を行なった。春の田植え準備に追われている時期に、彼らは鉢巻をして「THAAD決死反対」を叫んでいた。THAADが配備される草田面だけでなく、他の星州地域と近隣の金泉住民たちも集会に参加した。

 ペク・チャンイムさん(67・金泉農所面延明里)は「朴槿恵(パク・クネ)が弾劾されるから『次期政権でTHAAD問題を(再び)取り上げるだろう』と安心していたのに、先週から町中に警察が配置されてトラックとヘリが激しく行きかっている。静かだった町に軍人と警察官が押し寄せるのを見ると、何か起こるのではないかと不安でどきどきする。住民たちに何の説明もなく、こんなことをするのは、私たちを犬や豚のように思っているからではないか」と声を荒げた。

 THAAD配備の撤回を求める星州闘争委員会のキム・チュンファン共同委員長は「誰がこの純朴な住民たちをTHAAD闘争へと、街頭へと追い込んでいるのか。朴槿恵大統領、黄教安(ファン・ギョアン)首相、ハン・ミング国防部長官などをはじめ、彼らに追従するキム・グァンヨン慶尚北道知事とイ・チョルウ、イ・ワンヨン国会議員は、歴史的審判を受けるだろう。朝鮮半島の平和を実現するその日まで、ともに戦っていこう」と述べた。

 住民らは午後7時30分からは星州郡星州邑の慶尚南道星州郡庁の向かいの駐車場と金泉市城内洞(ソンネドン)の金泉駅広場で、THAAD配備の撤回を求めるろうそく集会を開いた。星州ではこれまで232日間、金泉では193日間、1日も欠かさずろうそく集会が行われてきた。ソ成里住民たちも同じ時刻、村会館の広場で初のろうそく集会を開いた。

星州/キム・イルウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/784712.html 韓国語原文入力:2017-03-01 17:27
訳H.J(1596字)

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