「朴槿惠-チェ・スンシルゲート」を捜査中のパク・ヨンス特別検察官チームが、サムスンの経営権承継を政府レベルで手助けする見返りに、朴槿恵(パク・クネ)大統領側に金品を提供した疑いで、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長(49)の事前拘束令状を早ければ今週末にも請求する予定だ。
特検チーム代弁人のイ・ギュチョル特別検察官補は13日、定例ブリーフィングで「イ副会長の令状を請求するか否かは遅くとも14日か15日には決定されると思われる」と明らかにした。イ副会長は前日午前9時30分に被疑者として特検チームに出頭し、22時間以上の取り調べを受けて、同日午前7時50分に帰宅した。イ特別検察官補は「イ副会長に適用される嫌疑については、現在、賄賂供与および(聴聞会での)偽証を主な嫌疑として検討している」と説明した。
特検チームは、朴大統領側から頼まれてチェ・スンシル氏(61・拘束起訴)の娘チョン・ユラ氏(21)の乗馬訓練を支援する過程に介入したサムスン未来戦略室のチェ・ジソン室長(副会長)やチャン・チュンギ次長(社長)、サムスン電子のパク・サンジン対外担当社長に対する取り調べで、イ副会長が指示及び報告を受けた情況を把握したという。特検チームは、彼ら3人の供述からイ副会長の供述の一部が事実と食い違っている点を確認したという。
サムスン側は当初、検察の取り調べではチョン氏の存在を全く知らなかったと供述していたが、特検チームの取り調べでは朴大統領側の要請を受けたのは事実だが、強要によって仕方なく支援したという趣旨に供述を翻したという。特検チームは、チェ室長、チャン次長、パク社長の3人の身柄の扱いもイ副会長と共に決定することにした。
イ特別検察官補は、企業経営に支障を来すという財界の懸念に対し、「法と原則に則って捜査するだけで、そうしたことについては特に言及することがない」と言い切った。
デンマークで拘禁されたチョン・ユラ氏の国内送還可否は今月末に決定される見通しだ。イ特別検察官補は同日、「デンマーク検察がチョン氏の犯罪者引渡し請求と関連し、来週末までに調査を完了すると特検チームに公式に通知してきた」と明らかにした。これによってデンマーク検察のチョン氏に対する調査が終わる今月第4週目にはチョン氏の送還可否が決まるとみられる。