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朴大統領代理人団、「ろうそく集会の背後に北の主体思想」と“色分け論”を展開

登録:2017-01-06 00:30 修正:2017-01-06 07:16
憲法裁2回目の弁論で 
「ろうそく集会の民心は国民の意思ではない」主張 
チェ・スンシル国政介入には 
「極めて部分的に意見をほんの少し参照したのみ」
朴槿恵大統領弾劾審判2回目の弁論期日の5日午前、ソウル鍾路区の憲法裁判所大審判廷でパク・ハンチョル憲法裁判所長(一番右)など憲法裁判官たちが入場している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 2回目の弁論は、憲法違反で弾劾審判台に上げられた朴槿恵(パク・クネ)大統領の代理人団が弾劾を要求したろうそく集会の市民に向けて「色分け論」を展開し「反憲法勢力」に追いやった侮辱的な一日だった。

 朴大統領が欠席した中で、5日に憲法裁判所の大審判廷で開かれた弾劾審判事件2回目の弁論は、国会弾劾訴追委員団と朴大統領の代理人団の事実上初の「一騎打ち」が行われる場という点で、鋭い法理対決が予想された。だが、朴大統領の代理人団が持ちだしたカードは突拍子もない「金日成(キム・イルソン)」と「北朝鮮」という色分け論だった。

 この日午前10時、パク・ハンチョル憲法裁判所長が弁論の開始を告げると、訴追委員である改革保守新党のクォン・ソンドン法制司法委員長が10分あまり訴追事由を説明した。クォン委員は「弾劾決定で国民がこの国の主人であり、大統領と言えども国民の信任を裏切る行為は容認されてはならないという憲法原則を再確認してほしい」と裁判部に要求した。

 色分け論は、朴大統領の代理人団のイ・ジュンファン弁護士が「訴追反論意見」を終えた後、マイクを引き継いだソ・ソック弁護士がぶちまけた。訴追委員の抗議とパク所長の制止にも動じなかった。ソ弁護士は「ろうそくの民心は国民の民意ではないにもかかわらず、国会がこれを弾劾事由に入れた」と攻撃発言を開始した。「光化門でろうそく集会を主導した勢力は民主労総」、「民衆総決起集会は大韓民国に対する宣戦布告」、「(集会で)金日成の主体思想に従う(統合進歩党の)イ・ソッキ釈放を要求」、「北朝鮮の労働新聞が弾劾の証拠として提出された新聞記事を称賛している」などが「根拠」だった。ソ弁護士は「ろうそく集会で、金日成を称賛する歌を作り国家保安法で拘束された人物が作った歌『これが国か』が公然と歌われている」と主張した。多様な市民と政治勢力が参加したろうそく集会で、一部の声だけを切り取る典型的な色分け論を、憲法裁判所の大審判廷で繰り広げた。まるで公安検察官が国家保安法事件の起訴状を読むように長々と話を続けると、クォン・ソンドン訴追委員は「弾劾訴追事由が事実かどうかを陳述すべきだ。それと無関係な、デモを誰が主導したのか、デモの主導団体の性格がどうかを述べている。裁判長は制止してほしい」と要求した。これにパク憲法裁所長が「手短にしなさい」と制止し、ソ弁護士は「日帝植民地から解放し北朝鮮から守ってくれた神が、憲法裁も保護し国民に希望を与える福音をくださることをお願いする」という言葉で「弁論」を終えた。

 一方、朴大統領の代理人団は「チェ・スンシルの国政関与は1%未満」という主張を再び展開し、弾劾訴追事由を全面否定した。イ・ジュンファン弁護士は「40年来の知人のチェ氏から、極めて部分的に意見を聴取し、国政運営にほんの少し参考にした事実がある」、「両財団(ミル・Kスポーツ)設立当時、チェ氏が関与した事実をまったく知らなかった」と主張した。

 特にイ弁護士は「弾劾訴追案がどれほど非理性的な手続きを経たのか明らかになるだろう」とし、「世の中に完璧な人間はいない。(大統領を)罷免することよりも国政を運営するよう任せておくことが、国政の安定と国家の発展にはるかに大きな利益となるだろう」と主張した。

キム・ナムイル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/777615.html 韓国語原文入力:2017-01-05 22:34
訳M.C(1673字)

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