本文に移動

「国民の勝利だ」国会前で湧き上がる歓声…「憲法裁も逆らえない」

登録:2016-12-10 01:12 修正:2016-12-10 08:30
一部の義務警察官も可決の知らせに「拍手」 
地下鉄では「歴史的な日」との放送も 
SNSでは「メリー弾劾・アンド・ハッピーニュー大統領」
2016年10月29日に市民が初めてろうそくを掲げてから41日目に、ついにろうそくの力で朴槿恵大統領に対する弾劾案が圧倒的な票差で可決された。9日午後4時10分に国会前を埋めた市民たちが開票結果の発表を聞いて歓呼している=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 「マンセ(万歳)!」

 9日午後、朴槿恵(パク・クネ)大統領弾劾訴追案が可決された瞬間、国会議事堂前に集まった市民たちは歓声を上げながら一斉に立ち上がり、互いに抱き合った。市民たちは知らない人とも手を握って喜びを分かち合った。国会前で市民と対峙中だった一部の義務警察官も弾劾案可決の知らせに手を叩いた。

 パク・ヘスさん(61)の目は赤くなった。パクさんは「本当に素晴らしい。涙が出る。朴槿恵が下野するのを切実に願いながら週末ごとにろうそく集会に参加した。国会議員が民心を裏切ることはないはずだと考えはしたが、実際に可決されると涙が出てくる」といい、「今後、憲法裁判所(憲法裁)で審理しなければならないと言うが、それもうまく行くと思う。二度とこのような大統領が出てはならない」と話した。休暇を取って国会前を訪れたチョン・ウドさん(39)は「これまで気持ちが詰まって息もできないほどだったが、溜飲を下げる気分だ。7度目のろうそく集会はみんな苦労したことを激励し、再び始まるという気持ちで楽しみたい」と話した。チョンさんは「楽観的に見通している。国会が圧倒的に可決したので、憲法裁も逆らうことはできないだろう」と話した。ソウル蘆原区(ノウォング)に住むアン・ウンジョンさん(47)は「自分が行ってこそ可決されるような気がした。今後憲法裁の決定も残っているし、黄教安(ファン・ギョアン)首相が余計なことができないよう監視もしなければならないし、やることはたくさん残っている。これからも光化門(クァンファムン)で集会が開かれれば参加し続ける」と話した。

 この日国会議事堂正門前では前日から徹夜したり、光州市(クァンジュシ)から「弾劾バス」に乗って来た市民500人あまりが午前からデモを行った。国会前大通りをはさんで向かい側にある議事堂通りでは、午後2時から「朴槿恵政権退陣非常国民行動」が主催した集会が開かれた。警察はバスを動員し、彼らが国会の正門前に行くことを防いだ。集まった市民2万人あまりと警察との間で衝突が発生し、民主労総組織局長など3人が病院に運ばれた。全国農民会総連合(全農)のチョン・ボンジュン闘争団は先月25日に不発に終わったトラクター上京デモを再び試みたが失敗した。

 国会前に来ることができなかった市民たちも、職場や家庭で国会の表決をジリジリしながら見守った。国会議事堂が見下ろせる汝矣島(ヨイド)のある会社では、職員がコンピュータで放送を見守り、可決のニュースが伝わると一斉に歓声を上げた。ソン・スンヒョンさん(33)は「国会前のデモ隊が爆竹を鳴らすと、仲間たちとみんなで窓際に集まって眺めた」とし、「思ったより賛成票が多かった。毎週数百万の国民が集まってろうそく集会を行ったことが、国会議員たちに大きな圧迫になったようだ。国民の勝利だ。感激だ。憲法裁も国民の熱望に逆らうのは難しいだろう」と話した。

 この日午後7時、ソウル光化門広場で開かれた「朴槿恵即刻退陣光化門ろうそくコンサート・退け!ショー」にも3000人の市民が集まり、ノリの良い音楽に拍手をして「朴槿恵は退陣せよ」というスローガンを叫んだ。その後市民たちは大統領府から200メートル離れた清雲・孝子洞(チョンウン・ヒョジャドン)事務所まで行進した後、「お祝い」の爆竹を数十発鳴らした。都心の地下鉄では運転士が「弾劾案が可決された歴史的な日です」という放送を流すこともあった。

 午後4時10分の開票が終わり、弾劾案可決が発表されると、ネットユーザーたちはツイッターで「メリー弾劾・アンド・ハッピーニュー大統領!」という文をシェアしながら喜んだ。ツイッターのハンドルネーム@flane****は、9日付の朝鮮日報に載った干支別の運勢を自分のツイッターに掲載したが、朴大統領に該当する52年生まれの辰年の今日の運勢は「世の中に永遠なものはない」だった。

「朴槿恵退陣光化門広場キャンプ村」を運営している「朴槿恵退陣と市民政府の構成のための芸術行動委員会」所属の文化芸術人たちが9日午後、ソウル光化門キャンプ村で弾劾訴追案可決のニュースを聞き喜んで「解放ダンス」を踊っている=キム・チョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

キム・ジフン、ホ・スン、コ・ハンソル、アン・ヨンチュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/774043.html 韓国語原文入力:2016-12-09 22:21
訳M.C(1871字)

関連記事