市民団体がソンウ・ジョンウォン氏のインタビューを公開
「警察が主導…軍に言われてやったこと」
何の罪もない良民虐殺強行を告白
第2期真実和解委・特別法制定が必要
「意識分子というよりむしろ意識のない者が多かっただろう。共産党の何たるかを知っていようか。知らずに入った者が多いだろう…」
朝鮮戦争で多くの犠牲者を出した国民保導連盟を組織・管理したとされる「反共検事」のソンウ・ジョンウォン氏(1918~2014)の肉声証言が公開された。ソンウ氏はソウル地検検事、法務部初代検察課長、治安局情報捜査課長などを務め、1949年に左翼転向者を集めて保導連盟を作って管理した主役だ。
朝鮮戦争忠清北道遺族会(会長イ・セチャン)と忠清北道歴史文化連帯(代表パク・マンスン)は21日午後2時、忠清北道NGOセンターで開いた「2016朝鮮戦争民間人犠牲者忠清北道合同追慕祭」で、ソンウ氏の証言を記録した映像を公開した。時間にして5分4秒のこの映像には、2007年10月18日に「真実和解のための過去事整理委員会」(真和委)調査官がソンウ氏の事務所を訪ねて証言を記録する様子が含まれている。パク代表は「保導連盟を組織し管理した高位級要人の肉声証言を公開するのは今回が初めて」と話した。
ソンウ氏は映像で、保導連盟加入者の指向を尋ねる質問に「忠清北道槐山(クェサン)でビラを撒いて逮捕された人々は、(南労働党など)聞いたこともない本物の農民だった。共産党とは考えられなかった。(彼らのように)理解も知識もない者が多かった」と話した。
彼は保導連盟員の虐殺は、警察が主導し軍人が後押ししたと明らかにし、「警察が(殺すことを)主導した。だが、警察が単独では絶対にできない。軍にやれと言われてやったのだろう」と証言した。
パク代表は「ソンウ氏の証言は当時の国家権力が共産党員ではないことを知っていながら多くの良民を虐殺したことを裏付ける」と話した。朝鮮戦争全国遺族会などは朝鮮戦争が起きた後、全国で保導連盟員20万人余が犠牲になったと主張している。パク代表は「第2期真実和解委員会を推進し、過去事法を改正し賠償・補償特別法の制定、過去事財団設立、遺体発掘などを急がなければならない」と話した。