韓国政府が、日本軍「慰安婦」被害者問題と関連した韓日政府の合意(12・28合意)に基づき、上半期中に設立予定の慰安婦被害者支援財団の事業に、政府予算を使わない内部方針を決めたことがわかった。
外交部当局者は10日、「財団に政府予算を支援するのは、今回の韓日合意の趣旨からして、今の段階では検討されていない」と述べた。
韓日政府は、12・28合意で韓国政府が設立する財団に日本が10億円(約100億ウォン)を政府予算で、一度に拠出することにした。しかし、この資金だけでは「すべての慰安婦の名誉と尊厳の回復と心の傷を癒すための事業」を合意の趣旨に沿って体系的かつ持続的に展開するのは難しいと指摘されてきた。政府は、財団の主な事業として、被害者への個別支援、追悼・教育事業、追悼館の建設などを取り上げてきた。財団の事業に政府予算を使わない方針と関連し、外交部当局者は「金額の多少にかかわらず、日本政府の予算で責任を履行するという意義を生かしていきたい」と説明した。「日本政府の責任の履行」という名分を重視するということだが、財団の事業が慰安婦被害者への個別支援レベルを越えるのは難しいだろうと懸念されている。政府は、財団の直接事業ではなく、財団事務所の賃貸と財団の人件費などは、政府の予算を使う計画だ。
韓国語原文入力: 2016-05-10 19:51