チョン・ビョンウォン外交部北東アジア局長と石兼公博・日本外務省アジア大洋州局長が20日、ソウルで会談し「(日本軍「慰安婦」被害者支援)財団の設立など、慰安婦合意(12・28合意)の後続措置を含め、相互の関心事について意見を交換した」と外交部が明らかにした。外交部当局者は「上半期中に慰安婦被害者支援財団を設立する計画だ」と述べた。
今回の韓日局長級協議は、3月22日に東京で行われた第13回協議に続き、12・28合意以降2回目だ。これに先立ち、19日にはイム・ソンナム外交部第1次官と齋木昭隆・日本外務省事務次官もソウルで行われた韓日外交次官会談で「財団設立など、12・28合意の履行のための努力を加速させていくことで意見の一致を見た」と外交部が発表した。
12・28合意の履行を強行するための政府のこうした動きは、合意の無効化または再交渉を要求してきた野党が4・13総選挙で過半数を占めたことで、今後激しい論争を呼ぶものと見られる。共に民主党と正義党は「再交渉」を総選挙公約として掲げており、国民の党の安哲秀(アンチョルス)共同代表は「無効宣言」を政府に要求してきた。また、当事者の慰安婦生存被害者29人と遺族、生存家族12人は、12・28合意が「人間の尊厳と財産権、外交的に保護される権利を侵害した」とし違憲訴訟(3月27日)を提起した。
外交部当局者は「野党が再交渉を要求しているのは知っているが、再交渉は現実的に不可能だ」とし、「政府間の約束は守らなければならず、今後(慰安婦被害者)ハルモ二(お婆さん)の意向を最大限に尊重するように、財団の設立などの合意履行に必要な後続措置を取るつもりだ」と語った。
韓国語原文入力:2016-04-20 19:17