忠誠を強調し「金正恩同志世代である私たち」
「自主・先軍・社会主義」「核は万福」
既存の並進路線を再び強調
開放宣言の可能性は低く
「最後まで強者であり続ける、偉大な金正恩(キムジョンウン)同志世代である私たち」
北朝鮮労働党機関紙の労働新聞4日付に掲載された200字詰め原稿用紙97枚(1万8000字)の分量の「正論」(「革命の道を最後まで突き進む」)の一節である。正論は6日、平壌(ピョンヤン)で36年ぶりに開かれる第7回労働党大会の「真の精神を代々受け継ぎ、最後まで戦い、必ず三千里疆土に主体革命万々歳をこだまさせるという私たちの世代の壮大な誓い」と主張した。今回の党大会が、金正恩第1書記に対する忠誠を誓うためのものであり、「金正恩唯一指導体系」を強固にする制度的な基盤になるという宣言だ。正論の題名と本文で繰り返された「最後まで」は、金第1書記に対する忠誠が続かなければならないということを強調したものだ。また、「金正恩同志世代である私たち」という表現が示唆しているように、党大会で老壮青の調和を名分に掲げた大規模な世代交代型の人事が予想される。
大会開会日が近づくほど、金第1書記に対し忠誠の誓うことが多くなっており、(表現の)強さも増している。北朝鮮の形式上の国家元首である金永南(キムヨンナム)最高人民会議常任委員長は4日、平壌の人民文化宮殿で開かれた「祖国光復会80周年報告大会」で、「金正恩同志を団結の中心、領導の中心にいただき、忠誠を尽くす熱血闘士になるべきです」と述べたと、労働新聞が5日付で報じた。
正論は党大会で提示される戦略路線と政策の方向も暗示した。「自主の道、先軍の道、社会主義の道に沿って突き進むここに、私たちの革命における百年の計の戦略があり、最終的な勝利があります」という金正恩第1書記の発言の紹介が、それに当たる。自主・先軍・社会主義をキーワードとする既存路線を再確認したものだ。したがって、今回の党大会で、国際社会が注目すべき対外開放や「北朝鮮式の経済改革」の措置が提示される可能性は低いものと思われる。
金正恩第1書記の執権期の主力商品である「経済と核武力建設の並進路線」は、今回の党大会で非常に攻勢的な方法で再強調される見込みだ。正論は1月6日の4回目の核実験、2月7日のロケット発射、4月23日の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射などを取り上げ、金第1書記を「伝説的な攻撃型の白頭霊将」と呼んだ。そして、「核は、私たちにとって物理的な力である前に信念の問題」としながら、「将来の多くを担保してくれる万福の宝剣」だとさらに強調した。
訪韓した米国情報局長が出国
「朴大統領とは面会しなかった」
一方、ジェームズ・クラッパー米国国家情報局(DNI)局長が4日午前、ソウルでハン・ミング国防部長官との非公開の会談で、北朝鮮の核実験と労働党大会の準備の動向をはじめとする朝鮮半島の安保情勢について協議した。大統領府の関係者は、「クラッパー局長は4日に出国しており、大統領をはじめ、大統領府側とは会わなかった」と伝えた。
韓国語原文入力:2016-05-05 19:28