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[社説]36年ぶり労働党大会と北朝鮮の選択

登録:2016-05-02 07:24 修正:2016-05-02 09:06
金正恩北朝鮮労働党第1書記=資料写真//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が6日、第7回労働党大会を始める。第6回大会から36年ぶりになる。今回の大会では本格的な「金正恩(キムジョンウン)時代」を宣言し、これを後押しする政策と人事、制度などを発表するものとみえる。まだ若い金正恩・労働党第1書記兼国防委員会第1委員長が、長続きする新体制の構築を図る重要な舞台でもある。

 まず注目されるのは、党大会を控え5回目の核実験を強行するかだ。北朝鮮は最近、3回試みたムスダン・中距離ミサイルの試験発射でいずれも失敗した。傷ついた体面を回復させるため核実験を強行する可能性がないとはいえない。核実験をする場合、内部結束の效果はあるだろうが、国際社会の制裁と圧迫は、北朝鮮が耐えられないほど深刻になるしかない。北朝鮮政権には、朝鮮半島情勢を極度に悪化させ、自らの生存も保障できない愚かな選択をしないことを望む。

 党大会では、金第1委員長執権後に公式化した「経済・核武力建設の並進路線」をさらに強化し、党規約に核保有国であることを明示するものと予想される。これも誤った選択だ。北朝鮮を核保有国として受け入れる国は存在せず、国際社会との葛藤も増幅せざるを得ないためだ。核保有国として認めることを要求している状態では、行き詰まった南北関係の転機を作るのも容易ではない。

 金正恩政権が住民生活を向上させる経済戦略を提示できるかも疑問だ。同政権が発足した後、北朝鮮経済は緩やかながら上昇曲線を描いてきた。「新しい経済管理体系」や「社会主義企業責任管理制」など、以前より進展した改革志向の経済政策が発表されることもあった。しかし、北朝鮮経済は依然として国際社会から孤立したままの古い体質を変えていない。改革・開放が確実に行われない限り、明確な成果を得るのは難しい。最も大きな障害は、まさに経済・核並進路線そのものだ。北朝鮮が日々、核の力量を強化するのを見て、気軽に手を差し出す国などない。

 今回の党会に対する評価は、北朝鮮政権がどのような姿を内外に見せるかによって変わる。国際社会は北朝鮮が対決と孤立の道から抜け出し、平和・協力・対話の道に向かうことを待ち望んでいる。今回の大会は、これに向けたいい機会になるはずだ。韓国政府と関係国も、北朝鮮が正しい選択をするよう絶えず信号を送らなければならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-05-01 19:19

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/742020.html 訳Y.B

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