本文に移動

北朝鮮、来月6日に労働党大会…先軍政治から党政治に方向転換か

登録:2016-04-27 23:57 修正:2016-04-28 06:31
核実験の緊張の中、36年ぶり第7回党大会
1980年の第6回労働党大会=資料写真//ハンギョレ新聞社

金正恩第1書記執権後、初の開会
金正恩体制の今後占うきっかけ
「党機能の正常化」に最も大きな意味
北朝鮮式の改革開放措置にも注目

 北朝鮮が27日、昨年10月に「5月初め」と予告した労働党第7回大会を、5月6日に開会すると発表した。今回の党大会は、1980年10月の第6回党大会以後、36年ぶりに開催されるうえ、4回目の核実験(1月6日)以降、国際社会による強力な制裁の中で強行されるもので、注目が集まっている。党優位国家体制の北朝鮮で、最高指導機関である党大会の開催はそれ自体としても非常に大きな意味を持つ。特に、金正恩(キムジョンウン)労働党第1書記の執権以来、初めて開かれる党大会であることから、「金正恩体制」の今後を占う主要な契機になるものと見られる。

 北朝鮮の朝鮮中央通信はこの日、「党中央委員会政治局は、朝鮮労働党第7回大会を2016年5月6日、革命の首都、平壌(ピョンヤン)で開会することを決定する」と報じた。北朝鮮は大会期間を明示しなかったが、チョン・ジュンヒ統一部報道官はこの日の定例ブリーフィングで、「4〜5日間行われるものと予想する」と述べた。

 これに先立ち、労働党中央委政治局は昨年10月30日、第7回党大会を今年5月初めに招集することを決定したと発表した。特に、今月に入って、市・郡党代表会(13日)と人民軍代表会(14日)、25日まで続いた平壌市など12の市・道党代表会などすべての単位で、金正恩第1書記が党大会代表に推戴された。

 専門家らは今回の党大会の最大の意味として「党の機能の正常化」を挙げた。社会主義圏の崩壊による外交的孤立と致命的な食糧・エネルギー難など、1990年代の「苦難の行軍」時期に、金正日(キムジョンイル)総書記は、党より軍に依存する「先軍政治」で国政を運営し、金総書記の統治期間に党大会は一度も開かれなかった。一方、金第1書記は、2012年の政権初期から党組織の正常化に力を注いできた。キム・ヨンチョル仁済大教授は「金正恩体制に入り労働党政治局会議や全員会議など、党の機能が過去よりも増えてきたが、今回の党大会もこのような党機能の正常化の一環だと思われる」と指摘した。2010年9月の第3回党代表者会議で、これまで有名無実だった「5年ごとに党大会招集」の規定を党規約から削除した北朝鮮が、今後、党大会を定例化するかにも注目が集まっている。

 党大会では、「核武力・経済発展並進路線」を前提とし、名実共に「金正恩時代」を宣言すると共に、これを裏付ける組織改編と世代交代型の大規模な人事が行われるものと予想される。伝統的に党大会の最も重要な議題は「経済発展戦略」だが、金第1書記が執権後に発表した「新経済管理システム」(2012年6月28日)や「朝鮮式の経済管理方法」(2014年5月30日)など、現場の自律性・責任性の強化とインセンティブ付与などを主な内容とした「北朝鮮式改革開放措置」の公式化と拡大強化を進めるかも関心事だ。党大会のもう一つの主要議題である統一方案などの対南・対外政策ビジョンも注目すべき部分だが、南北関係と対外環境があまりに悪化しているため、意味あるビジョンや提案が出る可能性は相対的に低いというのが大方の予想だ。

キム・ジンチョル、イ・ジェフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2016-04-27 19:33

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/741550.html 訳H.J

関連記事