登録 : 2016.04.11 23:50 修正 : 2016.04.12 07:06

他の脱北者が見た集団脱北のミステリー

北朝鮮の海外食堂で働き集団脱出し、7日に韓国に入国した脱北者13人が顔をマスクで隠したまま移動している。写真は統一部がマスコミに提供したものだが、この場面がいつどこで撮影されたものか統一部も知らないと説明した=統一部提供//ハンギョレ新聞社

6日中国→東南アジア→7日韓国 
13人が監視引き離して集団行動 
「自力」という政府の主張は納得できない 

国家情報院など韓国の情報機関と 
パスポート管理するレストランの支配人が 
従業員たちの脱北を誘導した可能性

 4・13総選挙を控えて、大統領府主導で異例に公開された北朝鮮の海外レストランの従業員の集団脱北をめぐり、疑惑が雪だるまのように膨らんでいる。中国外交部が11日、「彼女ら(北朝鮮レストラン従業員)は合法的な身分証明書を持って6日未明、中国から外国に出国した事実を確認した」と発表したことで、疑念がさらに大きくなった。彼らが1日で、中国から第3国を経て入国したことが確認されたからだ。脱北者たちと南北関係の専門家たちは、これに関する韓国政府の説明について、到底納得できないという反応を見せている。

 脱北関連業務の経験が多い元政府高官は11日、ハンギョレに「4月5日にレストランから抜け出し、6日に中国を離れて、3カ国を経てから、7日に入国したというが、通常の脱北経路としては物理的に難しい」と断言した。また、政府の主張どおり「自力で」(外交部当局者による10日の説明)1日で韓国に入国するのは、事実上不可能だというのが、複数の脱北者の証言だ。派遣先の中国から脱北した北朝鮮軍の主要人物は「可能だとしても、自分の力だけでは難しく、韓国機関の助力がなければならない」と話した。この元政府高官は「情報機関の意図的な介入があったと思う」と語った。

 中国政府の説明通り、北朝鮮のパスポートでも出国は無理なく行われたかもしれない。ある北朝鮮消息筋は「北朝鮮のパスポートを所持していた場合、中国政府が彼らの出国を防ぐ権限はない」と指摘した。ただし、脱北者は「パスポートがあっても、北朝鮮の労働者数人が一緒に出国すると、中国が監視し、北朝鮮に通報することもある」と語った。東南アジアの第3国でも韓国情報機関の助力があったと思われる。1日で入国したことから、彼らの入国手続きが非常に迅速に行われたものと見られる。ある脱北者は、「当局が助けたから、第3国に出国した後、そのまま韓国に入って来られただろう」と話した。

 13人が事前に脱北を協議して実行に移したという政府の説明が、最大の疑惑となっている。中国派遣の経験があるもう一人の脱北者は、「北朝鮮レストランの従業員たちの間には、保衛部員の副支配人を含め、少なくとも2人以上の監視員がいる。誰が監視員なのかも知らないのに、数人が集まって脱北を協議するということはあり得ない」と伝えた。

 このため、従業員のパスポートを管理する支配人などが、集団脱北に重要な役割を果たした可能性があるというのが大方の分析だ。この過程で、国家情報院がなんらかの役割を果たしたものと予想されている。別の脱北者は「パスポートを持っていた支配人が、残りの従業員を誘導したかもしれない」と話した。ある北朝鮮問題の専門家も「支配人のような内部者などがあらかじめ示し合わせて、残りの従業員を連れて出てきた可能性もある」と指摘した。

 脱北者たちは、政府の集団脱北が総選挙と関連があると見ている。ある脱北者は「合同尋問で、嘘発見器でスパイではないことを示しても、一定期間は国家情報院が監視するのに、合同尋問も受ける前に脱北者と公開するのは、他の理由があるからだろう」とした上で、「北朝鮮レストランを利用しないようにしたとしても、1カ月で従業員が脱出するほど営業が困難になるだろうか」と問い返した。

キム・ジンチョル記者、北京/キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-04-11 19:52

http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/739215.html訳H.J

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