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韓国、国税2200億円増収で4年ぶりに税収欠損から脱出

登録:2016-02-06 01:29 修正:2016-02-06 06:07
追加補正予算・不動産取引増加のおかげ 
政府は昨年の予想より2兆2000億ウォンより多い税金を集め4年ぶりに税収不足から抜け出した //ハンギョレ新聞社

譲渡税は前年比3700億円増加 
たばこ値上げによる追加歳入も3400億円

 韓国で昨年の税収が政府の予想より2兆2000億ウォン(2200億円)増え、4年ぶりに税収欠損から抜け出した。 追加補正予算が編成され、不動産取引の活性化により譲渡所得税が増えたことが影響を及ぼした。

 ユ・イルホ副首相兼企画財政部長官は5日、政府世宗(セジョン)庁舎で監査院関係者が参加した中で2015会計年度総歳入簿と総歳出簿を締め切り、歳入・歳出実績を確定した。

 政府の発表によれば、昨年の国税収入は217兆9000億ウォン(21兆4000億円)で追加補正予算編成当時に算定した215兆7000億ウォンに比べ2兆2000億ウォン(2200億円)の増収となった。 これにより2012年2兆8000億ウォン、2013年8兆5000億ウォン、2014年10兆9000億ウォンなど3年連続した税収欠損から抜け出すことになった。 税収欠損は政府の予想より実際の税収が少ないことで、財源がなく国会で確定した事業を実施できなくなるなど影響が大きい。

 今回政府が税収欠損から抜け出したのは、補正予算の影響が大きかった。 政府は当初、国税収入の展望を221兆1000億ウォンとしたが、昨年7月の補正予算編成時に税収展望を5兆4000億ウォン減らした。 中東呼吸器症候群(MERS)などで景気が沈滞し予算より税収が見込めないと展望され、5兆4000億ウォンは国の借金で埋めた。 補正予算がなかったなら税収欠損は4年連続になっていた計算だ。

 活発な不動産取引も税収確保に役立った。譲渡所得税は政府の予想より1兆4000億ウォン増え、2014年と比べれば3兆8000億ウォン(3700億円)も増えた。 不動産の取引量は2014年の578万3000件から昨年は682万3000件に18%増加した。

 たばこの値上げも税収増に一役買った。 たばこに賦課される個別消費税は予想より2000億ウォン増え、2014年と比べれば2兆4000億ウォン増えた。 たばこの値上げ(1箱あたり2千ウォン・約200円)だけで1年間に追加で集まった税金が3兆5608億ウォン(3400億円)に達する。

 法人税も予想より1兆ウォン(約1千億円)の増収になり、前年より2兆4000億ウォン(約2400億円)増えた。 企画財政部関係者は「企業の営業実績は減少したが、雇用創出投資税額控除など非課税・減免を減らしたことが法人税が増えた原因」と話した。

 輸入が1年で16.9%も減り付加価値税は3兆ウォン、関税も2000億ウォン減少した。金利の下落で利子所得税も4000億ウォン減った。

 計上された予算を使えなかった不用額は10兆8000億ウォン(1兆600億円)で、税収不足に苦しんだ1年前(17兆5000億ウォン)より6兆7000億ウォン減少した。

世宗/キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/729589.html 韓国語原文入力:2016-02-05 21:07
訳J.S(1364字)

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