(1)発射時期
以前も金日成主席誕生日に合わせて発射
天候が大きく影響との分析も
(2)予想飛翔経路
黄海・済州島南西海域を通過
フィリピン近海に2段階胴体が落下予想
(3)性能改良
発射台を50メートルから63メートルに高め
「銀河4号」の性能を改善
北朝鮮のロケット発射時期は「光明星節」と呼ばれる金正日(キムジョンイル)総書記の誕生日の16日前後が有力視されている。今回の発射で、北朝鮮がどれほど性能を改良したロケットを披露するか注目される。
■いつ発射
北朝鮮が国際海事機構(IMO)などに通知した時期は8~25日までの午前7~12時の間だ。ソウルより30分遅れた平壌(ピョンヤン)市時間を基準にする。まずは光明星節の16日前後に発射する可能性が高いとみられる。北朝鮮は過去にも、金日成(キムイルソン)主席の誕生日の「太陽節」(4月15日)などの記念日に合わせロケット発射をしたことが多くある。
しかし北朝鮮のロケット発射の時期は、政治的配慮より天候がより重要に作用するという観測もある。発射当日の気象条件が発射成功に最も大きな影響を及ぼすため、天気が良い日を選んで打ち上げる可能性が高いという。軍当局者は「期間を18日間もおいたのは、気象条件を考慮したものとみられる」、「高度40キロまでは空気抵抗がかなりあり、加速が不十分な状態であるため、風や湿度といった外部環境に影響を大きく受ける」と話した。
■予想飛翔経路は
北朝鮮が国際機関に通知した座標は、1段階の胴体は西海岸(黄海)に落ち、ロケット先端部(Fairing)は済州島南西海域、2段階の胴体はフィリピンのルソン島近海の太平洋に落ちるものと予想されている。平安北道鉄山郡東倉里(トンチャンリ)の西海発射場から南西に発射し、西海岸、済州道、沖縄、フィリピン東側の太平洋を通り衛星軌道に進入する飛翔経路となる。正確な座標は1段階の胴体は緯度36度04分、経度124度30分など4カ所で、ロケット先端部は緯度33度16分、経度124度11分など4カ所、2段階の胴体は緯度19度44分、経度123度53分など4カ所だ。ロケットの飛翔経路は2012年12月に打ち上げの時と同様、ロケット推進体も当時と同じ3段ロケットと推定される。
■性能改良はどの程度
2012年12月に打ち上げられた銀河3号の1段ロケットは、30トン級のノドンミサイルのエンジン4つを合わせた120トンの推力を出した。今回は性能がさらに優秀なロケットエンジンを披露する可能性が提起されている。実際、北朝鮮を代弁する米国内ウェブサイト「民族通信」は1日、「先軍朝鮮の衛星光明星(銀河)4号機」と題した記事で、今回の発射体が「銀河4号」の可能性を示唆した。
これまで北朝鮮は、エンジン推力が80トン級のロケット製作を推進してきたという。米国財務省は1月17日、弾道ミサイル開発と関連してイランを制裁した際に制裁対象に含まれたイランの専門家2人が北朝鮮を訪問し、北朝鮮の80トンの推力エンジン開発を援助した疑いがあると明らかにしたと、AP通信が報じた。
北朝鮮は東倉里発射場の発射台を従来の50メートルから63メートルに高め、より大きな発射体を発射できるよう改造した。今までは発射が切迫した時に臨時で覆っていたカバーを事実上の常時施設に変え、発射体の組立施設も新たに設置し、ガソリン施設を地下化した。 衛星を通じた発射場監視をさらに困難にさせたのだ。
韓国語原文入力:2016-02-03 22:22