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北朝鮮、長距離ロケット発射計画を国際機関に通知

登録:2016-02-03 08:53 修正:2016-02-03 10:28
共同通信「人工衛星光明星の発射を知らせる」 
2日に中国6カ国協議代表が電撃的に訪朝
中国6カ国協議首席代表の武大偉・外交部朝鮮半島事務特別代表(左)が2日、平壌空港に到着し、出迎えにでたパク・ソンイル北朝鮮外務省米州局副局長と話している=平壌/共同・連合ニュース

 北朝鮮が国際海事機関(IMO)と国際電気通信連合(ITU)に「衛星発射」計画を通知したことが2日、明らかになった。中国の6カ国協議首席代表の武大偉・外交部朝鮮半島事務特別代表は同日午後、訪朝した。

 国際電気通信連合は北朝鮮が同日に「地球観測衛星」の発射通報があった事実を明らかにしたと、日本の共同通信が報じた。同通信によると、国際海事機関関係者も北朝鮮が今月8~25日の間に人工衛星「光明星号」を発射する計画だと通知したと述べた。北朝鮮が人工衛星を発射するには、これら機関に事前に通知しなければならないが、その手続きに入ったものと見られる。北朝鮮は2012年12月に「光明星3号」を打ち上げた際にも、国際海洋安全と電波・通信などを担うこれら機関に事前通知をした。

中国6カ国協議首席代表の武大偉・外交部朝鮮半島事務特別代表

 北朝鮮のこの行動は先月6日の核実験に続き、長距離ロケット発射を準備する手順と見られる。日本のメディアは先月27日、平安北道東倉里(トンチャンリ)のミサイル発射台で発射準備状況が把握されたとし、近いうちに北朝鮮が長距離ミサイルを発射する可能性があると報じていた。

 北朝鮮が実際に長距離ロケットを発射する場合、ただでさえ冷え込んでいる朝鮮半島情勢がさらに悪化しかねない。国際社会の対北朝鮮制裁の声がさらに高まる見通しだ。

 中国は北朝鮮の長距離ロケット発射を思いとどまらせるため積極的に動いている。北朝鮮の朝鮮中央通信は2日午後遅く、「中国政府の武大偉・朝鮮半島問題特別代表一行が2日、平壌(ピョンヤン)に到着した」と報じた。先月6日の北朝鮮の4回目の核実験後、中国の高官が北朝鮮を訪問するのは今回が初めてだ。国連安全保障理事会(安保理)の対北朝鮮制裁決議を控え、北朝鮮と意見を交換する一方、長距離ミサイル発射の動きを食い止めるのが目的と見られる。武代表は今回、北朝鮮の6カ国協議首席代表のリ・ヨンホ外務次官らと会うものと見られる。

 北京のある外交消息筋は「武代表は北朝鮮当局者たちと会い、北朝鮮が長距離ミサイル発射を強行すれば、中国も国際社会で身動きとれる幅が狭まり、北朝鮮を擁護する余地も少なくなる点を説明し、発射自制を要請するものと見られる」と話した。

 武代表は先月14日、韓国のファン・ジュングク外交部朝鮮半島平和交渉本部長に会ったのに続き、21日には日本の6カ国協議首席代表の石兼公博・外務省アジア大洋州局長に会った。28日と29日には北京で米国の6カ国協議首席代表のソン・キム国務省東アジア太平洋次官補兼対北朝鮮政策特別代表と会い、対北朝鮮制裁と北朝鮮の核の対応について意見を交わした。

 中国は、米国が制裁案草案に盛り込んだ対北朝鮮石油輸出停止▽北朝鮮産石炭の輸入中断▽北朝鮮民間航空機と船舶の中国領空・領海通過禁止などの強硬な制裁案に反対してきた。中国の王毅外交部長は先月、ケリー米国務長官との会談で「制裁目的ではなく朝鮮半島の緊張緩和が目的でなければならない」と強調している。

東京、北京/キル・ユンヒョン、ソンヨンチョル特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-02-03 00:18

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/729104.html 訳Y.B

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