双龍(サンヨン)自動車の解雇労働者18人が1日午前、7年ぶりに出勤バスに乗った。
全国民主労働組合総連盟・全国金属労働組合双龍自動車支部はこの日、整理解雇労働者18人を含め無給休職者、新規採用者など40人が1次復職対象者として出勤バスに乗り、京畿道安城市の双龍自動車人材開発院に出勤したと明らかにした。
キム・トクジュン金属労組双龍自動車支部長はこの日、ツイッター(@joong007)を通じて「2015双龍自動車の労労使の合意に基づき最も先に復職することになった18人の同志たちが、たった今、会社に向かって第一歩を踏み出した」として「2月1日付で7年ぶりに再び双龍自動車の社員になった同志たちに惜しみない激励とお祝いをお願いする」とのメッセージを上げた。 キム支部長はさらに「共に汗を流し仕事をした同僚、手になじんだ装備、どれほど懐かしいと思ったろうか」として「この18人の同志たちの今日が、今も復職を待つ我々の明日になるよう、私をはじめとする支部役員は緊張を緩めずにいる。 最後に戻ると約束した私が会社に復帰する日まで連帯の手を離さないで欲しい」と頼んだ。
この日午前、京畿道平沢市の双龍自動車平沢工場前は、復職対象の労働者と彼らを祝うために来た組合幹部、解雇労働者たちであふれた。 「花束を準備してきたか」と尋ねる人もいた。 双龍自動車社内下請けの非正規雇用労働者であり、7年前に解雇された後に正社員として復職したユ・ジェソン氏(36)は、未だに復職が信じられないようでとまどいの表情を浮かべ、「着ていたチョッキを準備して来なければならないのではないかと思った」と話した。 金属労組双龍自動車支部宣伝部長を務め今回復職したパク・ホミン氏はまだ復職できない同僚に申し訳ないと涙まじりに話し、まだ復職できない解雇労働者たちはパク氏の背中を叩いて「気にするな」と声をかけ続けた。
キム・トクジュン金属労組双龍自動車支部長、ホン・ボンソク企業労組委員長、チェ・ジョンシク双龍車社長の3者は昨年12月30日、解雇者と希望退職者、関連企業の前職者の段階的復職を骨格とする労労使間合意案を議決した。この合意で会社は2017年上半期までに整理解雇および懲戒解雇労働者187人を復職させるよう努力し、人材が必要な場合「解雇者3、希望退職者3、新規採用4」の割合で補充することを決めた。
双龍自動車は合意案に則り、1月末に40人を採用することにした。40人の中には希望退職者12人と整理解雇者12人が含まれ、新規採用者16人のうち双龍自動車社内下請けとして仕事をした非正規雇用の解雇労働者6人も含まれた。 これにより解雇者は計18人が復職した。 交渉の過程で双龍自動車労組側の交渉委員が「非正社員の問題が最優先課題」という原則を掲げ、非正社員側も1人当り4億ウォン(約4千万円)を超える未払い賃金を譲歩し非正社員優先復職という貴重な成果を上げた。
双龍自動車社内下請け非正規雇用労働者として仕事をしていたが7年前に解雇され、この日復職したポク・キソン氏(38)は自身のツイッター(@bks10045718)に「双龍自動車合意以後、復職する今日までの7年間の話を短時間で言うことは難しいし気も重いので短く書いた」として「解雇者全員が工場に戻る日まで終わっていないので今後も見守り共にして下さることを願う。 多くの人々が支持して下さったことに感謝しながら今後懸命に生きてゆく」とメッセージを上げた。
キム・トクジュン支部長は「まだ全員復職まで長い時間がかかると思うが、一層熾烈に悩みながら合意事項履行のために戦い抜く決意」と語った。