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「少女像はつらい過去の象徴」 撤去議論に挺対協・慰安婦被害者たちが激怒

登録:2015-12-27 22:48 修正:2015-12-28 06:20
韓日外相会談を翌日に控えた27日午後、京畿道広州にある日本軍慰安婦被害者が共同で生活する「ナヌムの家」で、カン・イルチュルさん(右端)が日本政府の公式謝罪と賠償を求める発言をしている=広州/キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 慰安婦被害ハルモニ(お婆さん)たちは韓日外交長官会談を控えて、「問題の解決の前提条件はあり得ない」と強く反発した。日本政府が法的責任を認め、明確かつ正式な謝罪と被害者に対する賠償を行うことが根本的な解決策だと、改めて訴えた。

「再論禁止など加害者の要求で韓国政府が約束する事案ではない 
被害者が納得できる解決策を模索すべき」 
裁判所に損害賠償のための正式な裁判を申請

 韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)は26日に声明を発表し、「28日の会談は、過去25年間続けてきた日本軍慰安婦被害者たちの活動とアジア被害国の女性及び国際社会の努力が実るような結果を導き出すべきだ」として「ひょっとして起こりうると懸念されてきた、外交修司的な欺瞞で終わる解決ではなく、被害者たちが心の底から納得し、受け入れることができる、正しい解決策を早急に実現してほしい」と述べた。特に挺対協は、日本政府が掲げた「少女像の撤去、慰安婦問題の再論禁止」などの慰安婦問題の解決の前提条件を批判し、「(駐韓日本大使館前の)少女像を撤去しろというのは、加害者が問題を解決するために努力してきた被害者の歴史を削除しようとする暴力的な試みであり、(再論禁止の要求も)加害者が要求して韓国政府が約束するような事案ではない」と主張した。

 これまで韓日政府に要求してきた慰安婦問題の根本的解決策も再度強調した。挺対協は、「日本政府が慰安所を設置・管理し、各種の国内・国際法に違反した重大な人権侵害の事実とその責任を認めて、覆すことができない明確かつ公式的な形の謝罪と、その証拠として被害者に賠償すること、そして義務教育・追悼事業など、再発防止のための措置などが慰安婦問題の解決策に盛り込まれるべきだ」と明らかにした。

 被害者支援のための基金の拡大については「10年前、日本政府が法的責任を否定する際に掲げた『補償に代わる措置』としての方式と何ら変わりがない」として、明確に線を引いた。慰安婦被害者ハルモニのキム・ボクドンさん(89)はこの日、挺対協を通じて「私たちはお金がほしくて(このような解決策を)求めているわけではない。犯罪国家として罪を犯したことを認めよということだ。(少女像は)過去のつらい歴史を子孫に教えることで、再びそのようなことがないようするために建てたものなのに、なぜ撤去しろというのか、理解できない」と語った。

 慰安婦被害ハルモニたちは韓国の裁判所に日本政府に対して起こした損害賠償訴訟の進行を求める申請書を提出した。キム・グンジャさん(89)など被害者12人は、2013年8月、日本政府に賠償を求める訴訟を起こす前に、高齢を考慮して調整を試みた。しかし、日本政府は「韓国の裁判所の主権が日本に影響を及ぼさない」として、韓国の裁判所が送った書類をすべて送り返すなど、何もしない姿勢を貫いた。その間にペ・チュンヒさんやキム・ウェハンさんが亡くなった。慰安婦被害ハルモニたちの代理人を務めるキム・ガンウォン弁護士は「日本政府は2年間、私たちが送った書類すら受領していない。正式な訴訟になると、裁判所の掲示板や官報への掲載を持って当事者への通知に代わる『公示送達申請』を裁判所が認めて裁判を進めることもできる」と述べた。

ホ・スン、ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-12-27 21:18

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/723696.html 訳H.J

 

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