警察がハン・サンギュン全国民主労働組合総連盟(民主労総)委員長に騒擾罪を追加適用して検察に送致した。29年ぶりに復活された騒擾罪を民主労総幹部にまで適用すると明らかにしており、波紋が広がる見込みだ。
ソウル地方警察庁は、先月14日に開かれ民衆総決起大会について、「当時発生した深刻な不法暴力デモは、一部の参加者によって偶発的に発生したものではなく、民主労総の執行部と関連団体幹部らの緻密な事前企画の下で進められた暴力デモだったことを確認した」とし、「ハン委員長の容疑に刑事上の騒擾罪を追加し、身柄と共に事件を送検した」と18日に明らかにした。これに先立ち警察は先月14日、民衆総決起集会と今年4月のセウォル号集会、そして5月のメーデー集会などで不法暴力集会を主導した疑い(集会およびデモに関する法律違反、刑法の特殊公務執行妨害・特殊公共物破損などの8つの法律違反)で、ハン委員長の逮捕状を請求したが、当時“公安攻勢”として問題になっていた騒擾罪は逮捕理由に含まれていなかった。
警察は騒擾罪を適用した理由を説明する際、「当時の集会がある地域の平穏を大きく害した」という点を強調した。警察庁関係者は、「警察官113人が怪我をして、10時間45分間も周辺の交通が麻痺した。当時の状況が『少なくともある地域の平穏を害する可能性があると、抽象的に認められる』という抽象的な危険犯という法理を適用して判断した」と述べた。警察は現在、逮捕状が出された民主労総のイ・ヨンジュ事務総長とペ・テソン組織争議室長など、捜査対象に上がった幹部27人のうち、一部の容疑にも騒擾罪を加える意向を示した。
警察がハン委員長に1986年の「仁川(インチョン)5・3デモ」以来29年ぶりに騒擾罪を適用したことについて、民主労総は同日声明を発表し、「民主労総全体を集団的な不法・暴力集団と罵倒し、合法的存在基盤を剥奪しようとする意図」だと批判した。ハン委員長の弁護人であるチャン・ジョンオ民主労総法律院弁護士は「(ハン委員長が)裁判所で無罪判決を受けるとしても、今後警察と検察が集会に対して、単純な一般交通妨害や集会・デモに関する法律違反ではなく、騒擾罪を適用して処罰する道を開いた」と述べた。
一方、民衆総決起闘争本部は19日午後、ソウルなど全国13カ所で「第3回民衆総決起大会」を開く。闘争本部は「警察の放水銃に撃たれ倒れたペク・ナムギ氏の快復を願うと共に、労働改悪の阻止、公安弾圧の粉砕、歴史教科書国定化反対などを求める計画だ」と明らかにした。ソウルでは、午後1時から光化門(クァンファムン)ファイナンスセンター前で事前集会が開かれ、午後3時には光化門広場の世宗大王像前で「ペク・ナムギ農民の快復を祈願する文化祭」(騒擾文化祭)などが開かれる。「騒擾文化祭」は、警察がハン委員長に騒擾罪を適用したことを批判する意味で、参加者が音の鳴る様々な道具や派手な仮面、服装を身に着けて「擾擾として、騒がしく」進める計画だ。集会と文化祭を終えた参加者たちは、ファイナンスセンターから鍾路(チョンノ)を経て、ペク・ナムギ氏が入院している大学路(テハンノ)のソウル大学病院近くのマロニエ公園まで行進する予定だ。
韓国語原文入力:2015-12-18 19:27