総選挙を4カ月後に控え第一野党の分裂が現実化した。 安哲秀(アン・チョルス)議員は13日午前11時、国会政論館で記者会見を行い「今日、新政治民主連合を去る」として離党を宣言した。 昨年3月、新政治民主連合と民主党が合党を発表してからわずか1年9カ月だ。 一部の非主流議員が追加離党を予告しているため、来年4月の20代総選挙が“1与・多野構図”で行われる可能性が高まっている。
安議員は「新政治民主連合を革新して、また革新して国民が信じて政権を任せられる政党に変えよとの念願に応えられなかった。 このまま留まり安住しようとする力はあまりにも強く、私の能力と力が足りなかった」と述べた。 また「このまま進めば皆が死ぬ、非常な覚悟と大胆な決断が必要だと何度も切実に訴えたが、答はなかった」として、離党せざるをえなかったと強調した。安議員は続けて「セヌリ党勢力の拡張を阻止し、より良い政治、国民の暮らしを守る新しい政治で国民に報いるだろう」として、「政権交替を成し遂げられる政治勢力を作る。 その為にはできるすべてのことを尽くす」と話した。
これに先立ち先月18日には、文在寅(ムン・ジェイン)代表が「文・安・朴連帯」で党を共同運営しようと提案したが、安議員はこれを断り「革新全党大会」を逆提案した。 その後25日間、二人が意見の差異を狭められず党内の葛藤は極端に悪化した。 新政治民主連合は12日深夜、議員総会を開き要請文を採択するなど文代表と安議員の意見調整を試みたが失敗し、13日未明に文代表が安議員の自宅を訪問したが両者とも本人の意向を曲げることはなく接点を見いだせなかった。
安議員の離党を皮切りに新政治民主連合の他の議員も追加離党を予告しているため、第一野党の分党につながる可能性も観測される。 安議員の代表時期に秘書室長だったムン・ビョンホ議員が14~15日に離党する意思を明らかにしており、ユ・ソンヨプ議員は「避けられなければ離党も深く考えている」として離党決行の可能性を示唆した。キム・ドンチョル、ファン・ジュホン議員らも離党時期について意見を調整中と伝えられた。
新党を推進中のチョン・ジョンベ議員はこの日、「国民会議」の創党発起人大会で「有力な指導者の1人である安元代表とも、いくらでも共にすることができる。 どんな方式であれ互いに疎通して意見を交わす機会を持たなければならない」として、安議員に連帯を提案した。 新政治民主連合の離脱勢力が交渉団体を構成するまでに大きくなって、来年4月の総選挙が「1与・多野」構図で行われる場合、野党圏の惨敗につながる可能性が高いというのが政界の観測だ。 1996年に国民会議と民主党に分裂した野党勢力が不振を免れなかった15代総選挙と同じ結果が再演されるだろうという話だ。
文在寅代表は午後、市内で非公開の最高委員会議を開き、安元代表の離党について「残念で遺憾だ」と立場を整理して、「党の困難を早期に収拾するために最善の努力を尽くすことで意見を集約した」とキム・ソンス報道官が書面ブリーフィングを通じて伝えた。