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韓国警察、19年ぶりに民主労総を家宅捜索…破局に突き進む政労対立

登録:2015-11-22 23:41 修正:2015-11-23 07:06
ソウル貞洞の民主労総事務室など8カ所 
民主労総「来月5日に第2次総決起」
警察が21日、ソウル中区の南大門警察署で民主労組事務室などから押収したハンマーや綱などを公開している=ニューシス

 労働市場の構造改編をゴリ押ししている政府が、全国民主労働組合総連盟(民主労総)事務室と産別・地域組織の事務室を一斉に家宅捜索し、労政関係が破局に突き進んでいる。 民主労総事務室が警察の家宅側索を受けたのは、金泳三(キム・ヨンサム)政権時期の1997年1月、いわゆる労働法改定闘争以来19年ぶりだ。

 警察は21日午前7時30分からソウル貞洞の民主労総事務室をはじめ金属・公共輸送・建設産業などの産別労組と地域事務室、計8カ所を家宅捜索した。警察は今回の家宅捜索がこれらの労組が今年4月セウォル号関連集会2件と民主労総一斉ストライキ2件、今月14日の民衆総決起大会など計8件の関連不法集会・デモを行った疑いによるものだと明らかにした。 民主労総は「警察が14日の大会のみならずセウォル号1周忌追慕祭と4月の一斉ストライキまでを家宅捜索対象に含めた。 警察が民主労総をはじめ社会運動全般に対する公安弾圧を企画している」とし強く反発した。

 民主労総事務室の家宅捜索は、1997年1月10日以来18年10カ月ぶりとなる。 当時、法外労組だった民主労総は民主自由党の整理解雇制導入、複数労組制度導入猶予、休業無賃金の法制化など「労働法改定強行処理」に抗議して韓国労働組合総連盟(韓国労総)と連帯して一斉ストライキを行った。 1999年の民主労総の合法化後では今回が初めての家宅捜索だ。

 警察は家宅捜索直後「事務室で発見した不法デモ用品」としてロープ、鉈、警察ヘルメット、ハンマーなどを公開した。 民主労総は「民主労総の不法・暴力性を印象づけ世論を導くために、デモとは関連のない物品なのに公開した」と批判した。

 これに伴い、朴槿恵政権下の政労関係は最悪に向かって突き進む雰囲気だ。民主労総は来月5日に「第2次民衆総決起大会」を開くと明らかにし準備に入った。 韓国労総は23日に常任執行委員会を開き、今回の事態に関連した対策を議論する。 韓国労総は2013年12月、警察がストライキ中の鉄道労組指導部の逮捕令状執行を理由に民主労総に乱入した事件の直後、労使政対話の中断を宣言したことがある。

チョン・チョンフィ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/718541.html 韓国語原文入力:2015-11-22 19:28
訳J.S(1080字)

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