登録 : 2015.11.09 12:33 修正 : 2015.11.13 21:55

ニュージーランド情報機関が韓国のWTO事務総長候補を監視 
米・英・加・豪・ニュージーランド連合体で活動

ハンギョレは二つの理由から米国家安全保障局(NSA)元職員のエドワード・スノーデンが暴露した内容を検討することにした。まず、2013年にスノーデンの暴露により露呈した韓国関連の内容が、今もほとんどベールに包まれていることにある。韓国が米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国の情報機関連合体「ファイブ・アイズ」に監視盗聴された疑いが指摘された文書は国益と直結する事件であるにもかかわらず、韓国政府と情報機関は、その実体の糾明に消極的だった。韓国とNSAとの関係も糾明する価値があると考えた。第二に、今年初めに韓国の国家情報院が不法性が問題になった外国のインターネット監視盗聴プログラムを購入した事件が契機になった。監視は情報機関が持つ古びた属性ではあるが、インターネットの技術発達が過去と全く様相が異なる「無差別監視の時代」を開いたとする様々なセキュリティー専門家たちの指摘があった。探査報道取材の方向と主眼点に関し、セキュリティー専門家、未来創造科学部など政府官僚、外交安保専門家など12人の専門家に会って助言を得た。スノーデン文書には盗聴を意味する「ワイヤータッピング」の代わりに、主に「コンピューターネットワーク・エクスプロイテーション(CNE:Computer Network Exploitation)」という用語が使われた。適当な訳語が見当たらず、便宜上「インターネット監視盗聴」とした。スノーデン文書の情報提供受け記事を書いたグレン・グリーンワールドが設立した独立媒体『インターセプト』が公開した280件(約5000枚分量)の国家安保局文書を調査し、独誌シュピーゲルや米紙ニューヨークタイムズで公開されたスノーデン文書40件余りも再検討した。また、米国、英国、ニュージーランド、カナダの議会情報委員会報告書を求め検討した。スノーデン事件後、米国の政府・議会、ハイチ企業などが構成した「大統領検討グループ」がバラク・オバマ大統領に提出した報告書なども入手して検討した。

NSAプログラムで韓国外交官を盗聴した状況を伝えたスノーデンの資料//ハンギョレ新聞社

 NSAが作ったインターネット監視盗聴プログラムにより、教授出身の韓国外交官の外交部およびソウル大電子メールが、2013年にニュージーランド情報機関に監視盗聴された情況が遅れて明らかになった。この元外交官がインターネットの監視盗聴にあった事実は、今年3月のニュージーランドのメディアの報道で明らかになったが、韓国政府はこれまで特に対応せずにいる。

 ニュージーランド情報機関政府通信安保局(GCSB)が2013年1月末から4月末にかけ世界貿易機構(WTO)事務総長の選挙運動期間中、自国のためにNSAが作ったインターネット監視盗聴プログラム「Xキースコア(XKEYSCORE)」を利用し、当時、外交通商部通商交渉本部長で候補に出馬したパク・テホ・ソウル大国際大学院教授(63)など競争候補8人の電子メールを監視盗聴した情況が今年3月、ニュージーランドヘラルドおよび独立媒体『インターセプト』に暴露された。

 XキースコアはNSAが全世界を対象に無差別にインターネット監視盗聴をするプログラムで、米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国の情報機関連合体であるファイブ・アイズ(FVEY)の要員がプログラムの利用とデータ接続権を持つ。

約150カ所あるXキースコアのサーバー位置およびファイブ・アイズ//ハンギョレ新聞社

 パク教授は先月初めにハンギョレとの通話インタビューで「(2013年の)選挙運動当時は外交部とソウル大電子メールの二つしか使わなかった」とした上で「コンフィデンシャルにする内容がなかったためで、他の候補の動静を探ったりはしなかった」と語った。パク教授は自分の電子メールがインターネット監視盗聴対象にされた事実について「今年春にニュージーランドの記者からそういうこと(電子メール監視盗聴)があったと電話連絡があった」と語り、「気持ち悪いことだがそれほど意に介さなかった。(監視盗聴が)選挙結果に影響を及ぼすほどではなかったと思う」と説明した。当時パク教授はスマートフォンを使わなかったという。ソウル大経済学課を卒業したパク教授は、対外経済政策研究院などを経てソウル大教授として在職し、2011年から2013年に外交部通商交渉本部長を務めた。

テロ・犯罪と関係ないのに無差別な監視盗聴が明らかに
「BARK」「WTO」などのキーワードでパク教授らをハッキング
ニュージーランド野党「対象国に侮辱的」…政治争点化
パク教授「現地記者からの電話で初めて知った」
韓国外交部「承知していない」と公式対応せず

 パク教授は外交部庁舎でデスクトップを通じ電子メールを作成し、各国にある韓国大使館に電子メールを発送した。ソウル大電子メールはアフリカや中東などにいる弟子に支援を要請するメールを作成するのに使われていたことが分かった。また、パク教授はその年の1月、スイスのジュネーブで政見発表を1回行ったのを除き、事務総長選挙運動期間中ずっと韓国に滞在していたという。

 WTOの事務総長は161加盟国代表の投票によって選出される。パク教授は同年4月の第1次投票を通過したが、同月施行された第2次投票で脱落した。事務総長にはニュージーランド候補のティム・グローサーでなくブラジル候補のホベルト・アジェベドゥが当選した。

 「WTO事務総長候補監視盗聴事件」は二つの側面から注目される。まず、推測でだけ存在したXキースコアの無差別インターネット監視盗聴の性能が実際に露呈した事例であること。元NSA職員のエドワード・スノーデンはNSAの無差別インターネット監視盗聴に対する機密文書を2013年、英紙ガーディアンを通じて暴露した。Xキースコアはこの時に初めて知られたデータ収集・整理・検索プログラムで、NSAの情報能力の核心とされる。スノーデン文書を総合すると、NSAは全世界の海底インターネット光ケーブル、インターネットサイトのサーバーなどで無差別にインターネット情報を収集する。NSA要員はXキースコアのプログラムを利用して監視対象の電子メール住所さえ分かれば、そこで交わされるEメールはもちろん、ウェブページの使用記録など監視対象のインターネット活動記録を無差別に収集できるとスノーデン文書は説明する。政府部署と国立大学のインターネット網が監視盗聴対象になった可能性があるという点も衝撃的だ。

クォン・オソン、コ・ナム記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-11-09 01:26

http://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/716538.html?_fr=mt1訳Y.B

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