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韓国史教科書国定化で反対世論が50%超える

登録:2015-11-06 23:51 修正:2015-11-07 06:48
韓国ギャラップ調査…賛成36%・反対53% 
朴大統領支持率 1カ月で6%落ちる
全国歴史学科学生で構成された「全国歴史学徒ネットワーク」メンバーらが4日午前、ソウル鍾路区の世宗路の光化門広場で歴史教科書国定化確定告示の廃棄を要求する時局宣言を行っている =キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国政府の歴史教科書国定化確定告示以後、反対世論が一層高まった。 韓国ギャラップが6日に発表した世論調査で「政府の中高校教科書国定化推進」に対する賛成は36%、反対は53%だった。 国定化確定告示後の今月3日から全国の成人1004人を対象に3日間かけて行った世論調査の結果だ。

 また調査回答者のうち小中高生の父母は221人だったが、反対(62%)が賛成(28%)に比べて2倍以上多かった。

歴史教科書国定化に対する世論の推移 //ハンギョレ新聞社

 ギャラップの調査で国定化反対世論は一貫して増加する傾向を示している。政府の国定化方針発表直後の先月13~15日に行われた最初の調査で42%(賛成)対42%(反対)で互角で出発した世論の流れは、20~22日の調査では賛成36%、反対47%となり反対世論が増え、27~29日の調査では36%対49%に格差が広がった。 賛成世論は3週連続で36%で変わらなかった反面、反対世論は20~40代と無党派層を中心に広がっている。

 5日に発表されたリアルメーターの調査でも国定化反対世論はギャラップ調査とほぼ同じ53.6%となった。 賛成回答(42.8%)については多少差があるが、国定化反対論を上回ることは難しいと見られる。

 “国定化政局”の先頭に立ってきた朴大統領の支持率も落ち込んだ。 朴大統領が職務遂行をよくやっているという肯定回答は41%で、先週に比べ3%p下がり、1カ月で6%の落ち込みとなった。 反面、職務遂行がうまくいっていないという否定回答は5%p増加した49%だった。 否定評価した10人のうち3人(30%)は「国定化」をその理由に挙げた。

 国定化反対世論の上昇にともなう“政治的損失”が、セヌリ党より大統領に集中する流れが見られる。 最近1カ月間のギャラップ調査で、セヌリ党支持率(39~41%)はほとんど変わらないか小幅に上昇した一方、大統領支持率は落ちた。 ある世論調査専門家は「20~40代と無党派層の反発心理が作動している」と説明した。

 だが、国定化反対世論を来年の総選挙など選挙と直接連結するのは無理という見方もある。 ホン・ヒョンシク・ハンギルリサーチ所長は「世論で“勝負”が決まるには、反対世論が賛成より2倍以上高く出てこなければならない。 反対世論には投票場にあまり行かない20~30代が集中している。 大統領府と与党は現在の世論の流れに大きな負担を感じないだろう」と話した。 セヌリ党のある当局者は「政党評価は国定化だけでなく民生・経済・政策をあまねく見るために、党支持率にそのまま連結されることはない」と話した。

 新政治民主連合の国定化反対座り込みが「野党として避けられない選択」という回答(43%)が「してはならない」という回答(40%)より誤差範囲内ではあるが高く現れた。 ギャラップは「国定化反対世論が高く、闘争方式も強硬ではなく広く共感を得ている見られる」と分析した。 今回の調査は95%信頼水準に標本誤差±3.1%、応答率は19%であった。

キム・ナミル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/716324.html 韓国語原文入力:2015-11-06 19:41
訳J.S(1425字)

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