登録 : 2015.11.02 09:47 修正 : 2015.11.02 09:47

 米国防省が9月10日に韓国政府へ1年3カ月ぶりに送った韓米防衛費分担金の利子収益に対する公式書面の返答内容を見ると、厚顔無恥という言葉しか思い浮かんでこない。韓国が軍事建設費として支出した資金を元手に利子収益を得て、その利子を米国防総省が所有する銀行「コミュニティバンク」の運営費として使ったと平然と明らかにしているからだ。その上、利子収益がいくらになるか分からないと公開を拒否した。まさに開き直り以外のなにものでもない。

 米国が防衛費分担金を使わずコミュニティバンクに積み立てていた額は、2015年10月現在3900億ウォン(409億円)に減ったが、2000年代後半には1兆ウォン(現レートで約1000億円)を超すこともあった。当時の3~4%水準の預金金利を適用しただけでも1年の利子収益は300億~400億ウォンを超す。市民団体「平和と統一を開く人々」(平統)は、2009年に裁判所に提出されたバンクオブアメリカ(BoA)ソウル支店とコミュニティバンクの金融取り引き資料に基づき、2006~2007年の1年の防衛費分担金利子収益は566億ウォン(現レートで約60億円)に達するとし「積立金が初めて発生した2002年から適用すると総利子収益規模は3千億ウォン(315億円)を超える」と試算した。

 にもかかわらず米国が「利子収益はコミュニティバンクの全投資可能残高から発生しており防衛費分担金口座の利子収益だけを算定する不可能」と言い張り“ねこばば”しようとするのは納得できない。いかに厳しい財政赤字に悩まされているとはいえ、米国は世界に冠たる最強国ではなかったのか。小銭にこだわる態度は見るに堪えない。

 米国のいい加減な態度は今に始まったことではない。米国は当初、防衛費分担金の未執行額が「コミュニティバンクの無利子口座に預置され利子収益はない」と主張しておきながら、昨年1月に利子発生の事実を認めた。また、コミュニティバンクの法的地位も「事実上の民間銀行」としていたが、今回再び「米国防総省所有の銀行」と前言を翻した。米政府機関であれば韓米租税協約により利子所得に課税できないので、税金を出す必要がなくなった。

 当事者の韓国政府の態度も理解し難い。政府は今まで米国の立場をオウムのように繰り返してきた。政府は2013年10月の国会報告で「米側から利子収益がないと公式に4回(2007年6月13日、2008年10月24日、2008年11月3日、2013年5月31日)確認した」と他人事のように説明してきた。政府は昨年4月、野党がこの問題を韓米間で妥結した防衛費分担金(2014年から5年間毎年9200億ウォン+アルファ)の国会同意と連係する意向を示すと、「コミュニティバンクが民間銀行と判定されれば利子所得に税金をかける」と明らかにした。そして2カ月後の6月になって米国にコミュニティバンクの法的地位を尋ねる質問書を送っている。

 ハン・ミング国防部長官は最近の国会国防委で「防衛費分担金は法的に支出すれば米国の口座に移るため、韓国の資金として見ることが制限されるというのが公式立場」と述べた。韓国が支払ったのだから、すでに米国の金となり、こちらからは何とも言えないと聞こえる。だが、その資金は米国が勝手に使うように支払われたものではない。使用目的を軍事建設に定めた資金だ。韓国が一方的に決めたのでもなく両国の合意によるものだ。使途を明確に定めた資金を別の用途で使い、そこから不当な利益を得たのであれば、それは信義誠実違反であり、さらに言えば背任ではないのか。

 政府は2019年から適用される次期防衛費分担金交渉の時に利子収益問題を反映すると明らかにしている。問い詰められてやむをえず行動する今まで態度を考えると、責任感が伴うのか疑念を感じざるを得ない。しかも3~4年後であれば次期政権となっており、今の担当者たちはどこかに姿を消している。

パク・ビョンス政治部先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-11-01 18:50

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/715407.html訳Y.B

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