登録 : 2015.10.25 23:46 修正 : 2015.10.26 06:22

歴史学者・独立闘士の子孫たちも「国定化反対」。歴史研究者と教師たちが24日午後、ソウル西大門区の独立公園でマスクを着けて韓国史教科書の国定化反対を主張し沈黙示威をしている=連合ニュース

保守・進歩、少壮・元老の別なく 
歴史学者300人余りが街頭行進 
「歴史教育、政治的中立性の危機」 
チョン・オクチャ教授、繰り返し国定化を批判 
「政府が歴史学界をバカ扱い 
我々も黙ってはいられない」

 「4・19革命(1960年の四月学生革命)の時、史学科の教授たちが『学生たちの血に報いよ』として先頭に立った。 今回はその時よりも歴史学界の抵抗が強いと感じる。 保守指向の教授までが立ち上がり、これほど多くの教授が一斉に声を上げたことはない」(ソウル所在のある私立大歴史学教授)

 「チョン・オクチャ・ソウル大名誉教授は、政治指向から見れば中道保守に属する。そのチョン教授までが立ち上がって国定化を批判するのを見れば、私も行かなければと思った。民主主義、学問的良心、歴史教育の政治的中立性が危機に瀕している」(釜山のある私立大歴史学教授)

 「今や歴史学界は大多数の国定化反対教授と、執筆に参加するという極右指向のごく少数の教授とに分かれている」(ソウルのある私立大歴史学教授)

 朴槿恵(パク・クネ)政権の歴史教科書国定化に反対する教授たちの教科書執筆拒否宣言が全国に広がったのに続き、歴史学界の教授たちが自ら街頭に出るなど、国定化に対する学界と教授社会の反発が途方もなく広がっている。このような反発は、元老学者と少壮学者、保守学者と進歩学者の区別なく、歴史学界内部からも「4・19後初めての出来事」と評価されている。

独立運動家 金佐鎭将軍の孫であるキム・ギョンミン光復会文化委員会委員長が25日、ソウル鍾路区の光化門広場で国定教科書に反対する趣旨で抗日闘士の子孫たちと共に企画した「抗日運動史葬儀」で、弔辞を朗読している=連合ニュース

 ハンギョレが今月13日の延世大史学科教授たちの執筆拒否宣言以後23日まで集計した結果、70大学454人の歴史学教授が執筆拒否宣言に参加したことが分かった。 ソウル大、延世大、高麗大など、いわゆる主要大学の教授がほとんど参加し、地域的に与党指向が強い大邱(テグ)・慶尚北道、釜山・慶尚南道地域の大学教授も大挙して参加した。 23日、釜山・蔚山(ウルサン)・慶尚南道地域の14大学88人が参加した拒否宣言に署名したある教授は、「条件を充たさない一部を除き、この地域の大多数の歴史関連教授が参加したと見て良い」として、「大邱・慶尚北道地域(今月19日 9大学40人が参加)も同様で、与党の牙城であるこの地域で学者たちが一斉に政府を批判する声を上げたことは極めて異例なこと」と話した。 国定化に反対する歴史関連の市民団体が集まった韓国史教科書国定化阻止ネットワークのパン・ウニ局長は「国定化決定以前の“国定化反対声明”より、政府が国定化を決めた以後に行われた執筆拒否宣言にはるかに多くの教授が参加している。私たちも予想できなかったほど」と話した。

 24日には歴史学教授と教師、研究者が街頭に出た。 アン・ビョンウク・カトリック大教授、イ・イファ徐羅伐(ソラボル)芸大教授、ユン・ギョンノ元漢城大総長など、白髪混じりの元老歴史学者と若い新進研究者が集まって300人余りの学者がソウル西大門区の独立門前で「政府と与党が歴史クーデターを行っている」として、国定化を批判する記者会見を行い、ソウル市庁まで街頭行進した。 アン・ビョンウク教授はハンギョレに「国定化は歴史学者の利益に関連した問題でもない。大統領と与党代表が歴史に対する無知をさらけ出したので歴史研究者が街頭に出ざるをえなくなった」と話した。 この場を共にしたペ・ギョンシク歴史問題研究所副所長は「教授たちが自ら要求して記者会見をしたが、まさか教授が自ら街頭に出るとは思わなかった。専任教授だけで30人余り出てきて、50代の教授までが多数見えたので驚いた」と話した。

 歴史関連の学会内部では、執筆拒否宣言を越える直接行動が必要だという声が高まっているという。 特に今月30日と31日にソウル大で開かれる歴史学界最大の学術大会である第58回全国歴史学大会が分岐点になると見られる。

 学界では歴史学者たちの反発が強まっている背景に、金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表の「国史学者の90%が左派だ」という発言など、歴史学者を対象にした政府・与党の理念攻勢を挙げている。 釜山地域の大学のある西洋史専攻教授は「史学界には韓国近現代史専攻者のみならず東洋史や西洋史、世界史専攻者たちがいる。 私などは15世紀の西洋史専攻者だ。 そのような多様な歴史研究者を“左派”だと決めつけ、一方的に組み分けすることに拒否感を抱く」と話した。ソウルのある私立大教授は「国史学界が憤慨する最大の理由は、政権の好みに合う教科書を作ろうとして、教科書を読みもしないで『左翼教科書だ』とか『学界の90%が左派だ』とか嘘をつく政府の態度のため」と話した。

 また、李明博(イ・ミョンバク)政権で国史編纂委員長を務めたチョン・オクチャ・ソウル大名誉教授など保守指向の学者まで含む歴史学界の元老が強く国定化を批判していることも、歴史学界の後輩教授たちに影響を及ぼしている。 チョン・オクチャ教授はハンギョレとのインタビュー(10月23日付)に続き、23日にはTBSの「退勤時間、イ・チョルヒです』とのインタビューで「私は政治を知らないし、これと言った関心もない。しかし、政治家たちが全く知りもせずに歴史学界をメッタ切りにして強行しようとしている。黙っていれば歴史学界もバカ扱いされるのだから私たちも黙ってはいない」と話した。 イ・ビョンキ大統領府秘書室長が「執筆拒否宣言教授の中には教科書執筆経験のある教授はいない」と事実さえ歪曲して話し、執筆拒否宣言の意味を縮小しようとしている政府に対する怒りも広がっている。 ソウルのある私立大教授は「今まで検定教科書の執筆陣は全て“アカ”だと言っておきながら、執筆に参加した教授だけが専門性を備えているかのように言うのは一体どういうことか、呆れてしまう」と話した。

チン・ミョンソン、パク・スジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-10-25 19:13
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/714370.html 訳J.S(2796字)

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