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北朝鮮「米本土を火の海に」、米「挑発は過ち」

登録:2015-09-16 22:27 修正:2015-09-17 13:49
 北朝鮮核実験の脅威

北朝鮮が長距離ロケット発射と4回目の核実験の可能性を示唆した中で、政府は16日、北朝鮮の挑発を遮断するための“抑制外交”に力を注いだ。北朝鮮はこの日も、米国本土を火の海にできると威嚇するなど、連日、米国に対する圧迫攻勢を続けた。米国と中国は、挑発を容認しない立場を重ねて強調した。

朝鮮半島情勢に関連した主要日程

政府はまず、米国と中国をはじめとする関係国との外交調整に注力する姿勢を示した。米国を訪問中のファン・ジュングク外交部朝鮮半島平和交渉本部長は14日(現地時間)、ニューヨークで国連安全保障理事会理事国の大使と会同したのに続き、15日にはワシントンを訪れた。6カ国協議の韓国首席代表であるファン本部長は、中国とスペインを除く13カ国の安保理理事国大使と会って、北朝鮮がロケット発射を強行した場合、安保理決議に規定した「トリガー」(自動介入)条項を発動し、安保理が追加制裁に乗り出すことで意見の一致を見たと、外交部当局者が伝えた。ファン本部長は16日、6カ国協議米国首席代表のソン・キム国務省対北朝鮮政策特別代表と会う予定だ。

 北朝鮮「朝鮮半島の武力衝突が導火線」
 大陸間弾道ミサイルを暗に誇示
 米「北朝鮮を核保有国として認めない」
 中「寧辺の核施設の再開に反対」
 政府、安保理会合など、抑制外交に注力

 ファン本部長のニューヨーク訪問に随行した6カ国協議次席代表のキム・ゴン外交部北朝鮮核外交企画団長は18日、中国国際問題研究所主催で、北京で開かれる北朝鮮の核9・19共同声明10周年セミナーに出席する前に、6カ国協議中国次席代表である肖千・中国外務省朝鮮半島問題副代表などに会い、北朝鮮の挑発を抑制するための韓中協力案を議論する予定だ。チョ・テヨル外交部2次官も15日、オーストリアのウィーンで開かれた第59回国際原子力機関(IAEA)総会での基調演説を通じて、「国際社会の統一した立場として、北朝鮮の核プログラムの追求が容認されないことを、強力かつ明確に指摘しなければならない」と強調した。

 政府は今月25〜28日、朴槿恵(パク・クネ)大統領の国連訪問でも、各国首脳との接触と韓米日外交長官会談などを通じて、北朝鮮の挑発を抑制するための国際社会のメッセージを導き出すために集中する方針だ。しかし、政府は抑制外交を跳び越え南北当局会談を早期に開催し、北朝鮮を説得するなど、包括的な予防外交へと進むかについては、立場を明らかにしていない。チョン・ジョンヒ統一部報道官は16日、南北当局会談を開き、北朝鮮の挑発の可能性を事前に遮断する必要があるという主張に対して「事前に予断して、それに備えるのは望ましくない」と述べた。彼は、北朝鮮の長距離ロケット発射が「8・25合意」で規定した「異常事態」なのかについては、「具体的な事案は、そのようなことがあったら、総合的に考慮して決定する計画だ」とし、明言を避けた。

 北朝鮮労働党機関紙の労働新聞はこの日、論説を通じて「朝鮮半島での武力衝突が米国本土を火の海にする導火線になるかもしれない」と主張した。大陸間弾道ミサイル(ICBM)の能力を暗に誇示したものと見られる。

 米国のホワイトハウスは15日(現地時間)、「北朝鮮は、地域内の緊張を高める無責任な挑発行為を中断すべきだ」と促した。ジョージ・アーネスト・ホワイトハウス報道官は、ブリーフィングで「私たち(米国)は北朝鮮を核保有国として認めていない」と述べた。ダニエル・ラッセル米国務省次官補は、「北朝鮮が国際的な制裁につながり兼ねない脅威や挑発行為を行えば、過ちになるだろう」と警告した。中国の環球時報は16日付社説で「核能力だけでは北朝鮮の体制安全が保障されないというのが大方の評価」だとし「中国は寧辺(ヨンビョン)核施設の再開に反対する」と明らかにした。

ソン・ウォンジェ記者、ワシントン、北京/イ・ヨンイン、ソン・ヨンチョル特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-09-16 19:56

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/709192.html 訳H.J

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