登録 : 2015.09.15 23:47 修正 : 2015.09.16 07:13

 ミサイルに続き核実験示唆
 米国時間の朝に合わせ「衛星発射可能性」発表
 過去とは異なり具体的シナリオ言及はなし
 米中首脳会談控え対北朝鮮政策の転換を要求

北朝鮮は10月10日の労働党創建70周年記念日を控え、長距離ミサイルの試験発射を実施する意志を14日示唆した。 北朝鮮国家宇宙開発局長はこの日、朝鮮中央通信記者の質問に答えて、労働党創建70周年をむかえ「先軍朝鮮の衛星が我が党中央が決心した時間と場所に大地を蹴って青空高く舞い上がるだろう」と明らかにした。 写真は北朝鮮朝鮮中央通信が2012年12月に報道した平安北道鉄山郡東倉里から発射されている北朝鮮長距離ロケット銀河3号=連合ニュース

 北朝鮮が“ミサイル”(長距離ロケット)カードと“核”カードを相次いで取り出したと見られ、危機感が高まっている。 9月の米中首脳会談と10月10日の北朝鮮労働党創建記念日、同月16日の韓米首脳会談、同月20~26日に予定された離散家族対面行事などを控え、対米、対韓国、対国内用が結びついた複合的メッセージを投じようとしたものと分析される。 韓国側も米国、中国と共に圧迫と説得を並行する多層的対応戦略を駆使しなければならなくなりそうだ。

 北朝鮮原子力研究院院長は15日、朝鮮中央通信記者の質問に応える形で「各種核兵器の質量的水準を絶えず高め、核抑制力の信頼性をあらゆる面で担保するための研究と生産で日々革新を創造している」として「我々は米国と敵対勢力が無分別な敵対視政策を続けるならば、いつでも『核の雷声』で答える万端の準備ができている」と話した。

 情勢が悪化すれば、核実験に打って出る可能性があることを警告したものと解説される。同院長は2013年4月に北朝鮮原子力総局報道官が核兵器生産意志を公開的に明らかにした事実も想起させ、「経済建設と核武力建設の並進路線に則り、ウラニウム濃縮工場をはじめ寧辺(ヨンビョン)のすべての核施設と5MW黒鉛減速炉の用途が調節変更され再整備されて正常稼働を始めた」とこれまでを振り返った。

 これに先立ち北朝鮮国家宇宙開発局長は14日夜、同じく朝鮮中央通信記者の質問に対し答える形で「労働党創建70周年の意義深い今年、宇宙開発部門でも誇りに満ちた成果が用意されている」として「先軍朝鮮の衛星が我が党中央が決心した時間と場所で大地を蹴って青空高く舞い上がるだろう」と明らかにした。 10月10日を控えて衛星発射を名分にした長距離ロケットの発射を示唆したわけだ。

 国連安全保障理事会は北朝鮮のロケット発射を「弾道ミサイル技術を利用した行為」と規定し、制裁の対象としている。

 北朝鮮の意図と関連しては三つの点が目につく。 先ず衛星発射の可能性を示唆した宇宙開発局長の答えが報道された時点が、夜の11時という点だ。ヤン・ムジン北韓大学院大教授は「米国時間で朝にこのような発表をしたことは、近い将来に米中首脳会談が開かれる点を勘案して米国の態度を推しはかろうという意図が強いと見られる」と話した。

 第二は、ミサイルカードに続き核カードを持ち出した点だ。チョン・ソンジャン世宗(セジョン)研究所統一戦略研究室長は「北朝鮮の長距離ロケット発射が国連安保理の対北朝鮮制裁決議採択につながり、これに北朝鮮が反発して第4次核実験を強行する可能性が高まった」と語る。

 第三は、まだ北朝鮮の予告が抽象的だという点だ。 北朝鮮は2009年4月5日に人工衛星「光明星2号」と、2012年4月13日「光明星3号」を長距離ロケットで打ち上げた時は、具体的な計画をあらかじめ発表していた。 このために北朝鮮が状況展開によってはロケット発射をしなかったり留保することがありうるという余地を示して、「米国と中国に対北朝鮮政策の転換と対話を促す意味を込めたもの」(ヤン・ムジン教授)という分析が出てくる。 韓国政府当局者も「現時点では北朝鮮の立場を確定的とは見難い側面が多い」と話した。

 北朝鮮の長距離ロケット発射や核実験の強行は、離散家族対面と当局会談など苦労の末に成し遂げた南北関係改善の機会に致命打になるという憂慮もされる。離散家族再会については「北朝鮮の挑発と人道的問題とは分離して対応しなければならない」(チャン・ヨンソク ソウル大統一平和研究院専任研究員)との要求がある。 チャン専任研究員は「昨年2月の離散家族対面は、韓米連合軍事訓練中にも行われたように、厳重な政治軍事的状況でも人道的問題はそのまま進める先例を作らなければならない」と話した。 政府もひとまずは北朝鮮の挑発可能性を予断せずに、離散家族対面を準備するという態度だ。南北赤十字は15日に予定通り板門店(パンムンジョム)で離散家族生死確認依頼書を交換した。 朴槿恵(パク・クネ)大統領もこの日、大統領府で開かれた閣僚会議で「離散家族の一部でも血縁対面の喜びを享受できるようになり良かったと思う」として、「両側は約束どおり赤十字本会談を持って離散家族全員の全面的な生死確認と書信交換、定例的出会いと故郷訪問もできるようにしなければならない」と述べた。

 さらに進んで、韓国政府がより積極的に“予防外交”に乗り出さなければならないという助言もされる。 南側が10月10日以前に当局会談開催を成功させて、北朝鮮の長距離ロケット発射を放棄するよう説得しなければならないという勧告だ。 チョン・ソンジャン研究室長は「北朝鮮が長距離ロケットを発射せず、年内に『離散家族全員の家族の生死確認』に協力すれば、韓国政府が来年1月1日を期して金剛山(クムガンサン)観光を再開するなり、5・24措置を解除する方案を持って交渉を行うなど、南北関係が敵対状態に回帰しないよう努力しなければならない」と話した。 中国と米国が強力な対北朝鮮警告を行うとともに、それぞれ“高位級特使派遣”と“北朝鮮-米国対話の意思闡明”等、北朝鮮の挑発を防ぐための硬軟両面の積極的行動に出なければならず、韓国政府がこれを引き出す外交力を発揮しなければならないという助言も出ている。

ソン・ウォンジェ、キム・ジフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-09-15 18:17
http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/708950.html 訳J.S(2720字)

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