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韓国軍「東倉里のロケット発射準備は最終段階」

登録:2015-09-15 23:52 修正:2015-09-16 15:54
 発射台の高さ50メートルから67メートルに高め
 2012年より大型のロケット発射能力
 38ノース「8月に運搬構造物の移動を捕捉」
 移動式運搬構造物は試運転を終えた模様
北朝鮮長距離ロケット発射及び核実験//ハンギョレ新聞社

韓国国防部「核実験は少なくとも1カ月前
ロケット発射は1週間前に兆候把握が可能」

 韓国軍当局は北朝鮮の長距離ロケット発射に関連し、まだ特別な動きはないものの、政治的判断や必要に応じて北朝鮮がいつでも発射する準備はしているものと判断している。

 北朝鮮はこれまで西海(ソヘ)の東倉里(トンチャンリ)宇宙発射場の増改築工事をしてきており、最近この工事は最終段階に入ったという。キム・ミンソク国防部報道官は15日の定例ブリーフィングで、北朝鮮の西海発射場の増改築工事と関連して「ほとんど終わったと理解している」と述べた。

 北朝鮮は今回の増改築工事で西海東倉里発射場の発射台の高さを既存の50メートルから67メートルに高めた。 これに伴い、北朝鮮は2012年に発射した「銀河3号」(30メートル)よりずっと大型の長距離ロケットを発射できる能力を備えたと分析される。

 また、ロケット発射体と関連部品を発射準備建物から発射台に運ぶ移動式運搬構造物も完成しており、試験運転をしたという。 米国ジョーンズホプキンス大韓米研究所の北朝鮮専門ウェブサイト「38ノース」は今月3日にホームページに載せた文で「8月中旬に発射準備建物の横にあった移動式運搬構造物が発射台の横に移動した姿が衛星写真で捉えられた」と指摘し、移動式運搬構造物が正常に作動するか確認するための試験運転である可能性が高いと分析したことがある。

 北朝鮮が燃料・酸化剤の保存施設2カ所を新たに建てている様子も衛星写真で捉えられた。 それぞれ既存施設の2倍の規模である30メートル×13メートルの大きさであり、最近の作業速度から考え、来月までには完工すると見られている。 これは北朝鮮がさらに遠くまで撃つことができるより大きな発射体エンジンをテストするためのものと分析される。 北朝鮮は最近、ここでロケット発射体のエンジン試験もしたことが観測された。 38ノースは先月13日、衛星写真を通じて垂直エンジン試験場付近で長さ60メートル、幅27メートルの面積が火で焼けた跡を観測したが、これは発射体のエンジン排気口から出る煤煙のようだと伝えた。

東倉里ミサイル発射台増築概要

 38ノースはこれらの増改築建物が外観上完工段階、またはすでに完工したと評価しながらも、内部施設まで完成されたかどうかは確認できないと判断を留保した。その一方で、これらの施設がまともに作動しなくとも、北朝鮮は2012年の銀河3号発射当時に使った施設で再び長距離ロケットを発射するには特に問題がないだろうという分析を付け加えた。

 共同通信は先月初め、北朝鮮が発射場に隠蔽用覆いをかぶせる作業をしていて、衛星を通した観測を難しくしていると報道したことがある。 しかし、衛星発射を控え燃料注入や発射体の発射台起立などの発射準備の動きが捉えられる筈と韓国軍当局は予想している。 チョ・ポグン国防情報本部長は11日、国会国防委員会国政監査で「核実験は少なくとも1カ月前、長距離ミサイル発射は1週間前には兆候の把握が可能だ」と答えた。

パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/708999.html 韓国語原文入力:2015-09-15 20:23
訳J.S(1535字)

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