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ダルスマン国連北朝鮮人権報告官「統一と北の人権は共に進めねば」

登録:2015-09-10 08:28 修正:2015-09-10 08:33
 「抑留中の韓国人4人も報告書に載せる」
 国会の北朝鮮人権法案「必ず通過させるべき」
北朝鮮の人権侵害に関する情報収集のため訪韓したマルズキ・ダルスマン国連北朝鮮人権特別報告官が9日午後、ソウル西大門区の延世大新千年館で訪韓結果発表の記者会見をしている=聯合ニュース

 国連に北朝鮮の人権を報告する役割を担うマルズキ・ダルスマン国連北朝鮮人権特別報告官が「北朝鮮に抑留された韓国人4人の問題を国連総会に提出する報告書に載せる」と明らかにした。

 6日に訪韓したダルスマン(インドネシア)国連北朝鮮人権特別報告官は9日、ソウルの延世大で開かれた記者会見で「北朝鮮が拉致して抑留が把握される大韓民国国民4人と外国人に対する話にも接することができた」と述べた。現在、北朝鮮にはキム・ジョンウク(2013年)、キム・グッキ、チェ・チュンギル、チュ・ウォンムン(以上2015年)の4人の韓国国民が抑留されている。

 ダルスマン報道官は北朝鮮住民の人権状況についても「今回の訪韓期間中に北朝鮮内の女性の生活、北朝鮮政府が外貨稼ぎのために住民を海外に送り、それが強制労働に抵触する可能性があるという話を数回聞いた」と述べた。さらに「北朝鮮では広範囲で深刻な人権侵害および反人道的犯罪が強行されてきており、今この瞬間にも起きている」として、「北朝鮮内の責任ある人に責任を問える具体的な措置と包括的な転換期的定義プロセスを構想すべき時期にある」と述べた。ダルスマン報告官は抑留者に対する事案を10月の国連総会に提出する報告書に盛り込むと明らかにした。

 ダルスマン報告官は統一と北朝鮮の人権改善は共に進めなくてはならないとする考えを明らかにした上で、「韓国内で、近い未来に統一が訪れることに関する報告公開議論がもたれることが増えている。近い未来の統一に対する議論は、反人道的犯罪責任を問うことがより至急に進行されることを意味する」と述べた。そして「統一と責任を問うことは同じ目標、すなわち朝鮮半島内の人権状況改善であることを忘れてはならない」と付け加えた。

 国会で係留中の北朝鮮人権法案については「通過すれば大韓民国政府が進む方向が明確になる」と指摘し、必ず通過させるべきだという意向も明らかにした。

 ダルスマン報告官は2010年8月に国連人権理事会から北朝鮮内の人権実態調査任務を与えられ活動している。11月末に再び訪韓した後、来年初めには日本を訪問し、それまでに把握された内容を2016年3月の国連人権理事会に提出する報告書に詳細に載せる予定だ。

キム・ジフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-09-09 23:48

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/708253.html 訳Y.B

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