北朝鮮が抑留中の韓国人のキム・グクキ氏(61)とチェ・チュンギル氏(56)に無期懲役刑を宣告した。
北朝鮮の公式放送メディアである朝鮮中央放送は23日、「最高裁判所で、米国と南朝鮮(韓国)傀儡徒党の操縦の元、反共和国偵察謀略行為を敢行して摘発され、逮捕された傀儡情報員スパイのキム・ グクキ、チェ・チュンギルに対する裁判を開き、無期労働教化刑(韓国の無期懲役刑)を言い渡した」と明らかにした。この日、ソウルでの国連北朝鮮人権事務所を開所したことに反発する措置という分析が出ている。
政府は、統一部報道官声明で「北朝鮮が韓国政府や家族にいかなる事前の説明もなく、形式的な裁判手続きを一方的に進めて無期労働教化刑という不当な措置を取ったのは、国際的慣例はもちろんのこと、人権と人道の精神に真っ向から反するもの」だと遺憾を表明した。
北朝鮮は今年3月、朝鮮中央通信を通じて宣教師キム・グクキ氏が中国で地下教会を運営しながら、国家情報院に買収され、中国における金正恩(キム・ジョンウン)労働党第一書記の移動経路などの情報を報告するスパイ行為を行った疑いで逮捕されたと明らかにした。チェ氏も国家情報院に買収され、韓国の特殊部隊が北朝鮮に浸透する際に着る人民軍服を購入したと報じられた。
ヤン·ムジン北韓大学院大学教授は、「時期からして、北朝鮮が国連北朝鮮人権事務所の開所に反発するものと見られる」とし「韓国は戦略的に北朝鮮の人権改善のための仲介的役割を果たさなければならないのに、あえてソウルに国連北朝鮮人権事務所を設置したのは、今後、南北関係に長らく障害になるだろう」と述べた。
韓国語原文入力:2015-06-23 21:36