朴槿恵(パク・クネ)大統領が中国の戦勝記念軍事パレードに出席したことで、北東アジアの外交地形に朝鮮半島発の衝撃が加わる中、北朝鮮の動向と6カ国協議、韓中日の協力など主要な外交懸案の展開に注目が集まっている。
10月10日党創建日ロケット打ち上げした場合は
対北朝鮮制裁基調の中、南北緊張に回帰
THAAD配備議論が再燃した、韓中関係に悪影響
中国、高位級派遣などで説得に乗り出す可能性も
6カ国協議の早期再開の可能性
今週韓中、韓米連鎖接触に
米中、韓米首脳会談の議論に注目
専門家「米国の説得が必要な課題」
韓中日首脳会議関連
朴大統領と安倍首相の2カ国首脳会談“可視圏内に”
“過去の歴史問題”めぐり国内世論の説得がカギ
これからの外交の流れにおける主要問題としては、何よりも北朝鮮が長距離ロケットを発射するかどうかが挙げられる。北朝鮮は10月10日の労働党創建70周年を迎え、人工衛星の打ち上げを名分に長距離ロケットを発射する可能性が予想されてきた。実際、北朝鮮の対南宣伝用ウェブサイト「わが民族同士」には先月30日、「南朝鮮の野党やマスコミ、専門家たちは、もし北朝鮮が人工衛星を打ち上げても、当局がこれを口実にせっかく用意された南北関係の改善に水を差すようなことをしないように強調した」とアナウンサーが言う動画がアップロードされた。ロケット発射を控え、名分を立てるための布石として受け止める見方もある。北朝鮮は2月の党中央委員会政治局会議で、党創立70周年記念行事の開催を決定する際、2012年12月のロケット発射の成功と「先端武装装備の開発」を強調した。5月には潜水艦発射ミサイル(SLBM)水中発射の成功を公に披露した。
北朝鮮のロケット発射は、南北、韓中関係に悪影響を及ぼす可能性がある。米国を中心とした国際社会が、北朝鮮のロケット発射を「弾道ミサイル技術を利用したすべての発射」を禁止した国連安全保障理事会の対北朝鮮決議案に違反したものとみなし、国際的な制裁に乗り出す場合、南北関係は「8・25合意」の勢いを失って緊張局面に回帰するのは必至だ。北朝鮮のミサイル防衛を理由に、高々度防衛ミサイル(THAAD)の朝鮮半島配備問題が日米などで再び取り上げられる可能性もある。韓国がTHAAD論議に巻き込まれると、中国の反発により韓中関係の梗塞につながり兼ねない。
これと関連しては、特に中国の動きが注目される。ヤン・ムジン北韓大学院大教授は「ロケット発射を防げるのは、米国と中国だけだ」と述べた。中国は、情勢管理のために北朝鮮に対して強力な警告を送ると共に、北朝鮮の10・10行事に高官を派遣して説得に乗り出すなど、一層積極的な態度を示す可能性もある。
韓中の首脳が早期再開に意見の一致を見た6カ国協議と関連して、今週から始まる各国の接触に視線が集まっている。7日には、中国側次席代表の肖千・外交部朝鮮半島事務副代表が6月に就任して以来、初めて韓国を訪問し、今週米国では韓米首席代表間の会合も開かれる予定だ。今月末に習近平・中国国家主席の米国訪問と米中首脳会談、そして来月、朴槿恵大統領の米国訪問と韓米首脳会談で、北朝鮮の核問題がどのように取り上げられるのかも関心事だ。イ・スフン慶南大学教授は「中国はこれまで6カ国協議の再開を強調してきたので、これだけでは成果とは言えない。6カ国協議の再開は、米国に対する説得が必要な課題だ」と述べた。
朴大統領の中国訪問の主な成果として挙げられる韓中日首脳会議と関連して、朴大統領と安倍晋三首相が就任以来初めての韓日首脳会談を開催できるかに注目が集まっている。政府は3カ国首脳会議の枠組みの中で2カ国首脳会談を開く案を進めたい構えだ。しかし、歴史認識問題の中心に朴大統領が挙げてきた日本軍慰安婦問題と関連した日本側の進展した立場を引き出せない場合、2カ国首脳会談を通じた関係正常化の構想に支障を来たす可能性が高い。
韓国語原文入力: 2015-09-06 19:50