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任期折り返し点に立つ朴槿恵大統領に「成果なし」

登録:2015-08-24 00:08 修正:2015-08-24 08:36
各界専門家10人の評価

「苦労はしただろうが、成果は何もない」(チョン・ウォンチェク弁護士)
「1987年体制(大統領直選制導入)以後、最も駄目な政府」(モク・ジンヒュ国民大行政学科教授)

 25日に任期の折り返し点を迎える朴槿恵(パク・クネ)政権の2年半に対する政治専門家たちの評価は冷たかった。23日、ハンギョレが政治学者、評論家など政治専門家10人に朴槿恵政権に対する中間評価を求めたところ、10人全員から「評価すべき業績がない」という返事が戻ってきた。 就任初年度の国家情報院コメント問題、2年目のセウォル号事故、そして今年の中東呼吸器症候群(MERS)事態とこれに対応する国政運営能力に関する論議が続き、任期半ばまでこれといった成果を出せなかったという評価だ。シン・ユル明知大教授は「経済活性化は(国内経済の)構造的な問題と国外状況により仕方なかったとしても、(選挙時に約束した)経済民主化は実践と意志の問題なのに、これをやろうとしなかった」と指摘した。

国家情報院コメント・セウォル号・MERS事態
絶えず国政運営能力が問題になり
「危機になればますます存在が見えない」
「国政より権威の確立が最優先」
親戚管理・米中外交程度がよくやったこと

 専門家たちは朴大統領の危機管理能力に対する深刻な疑問を投げかけた。 パク・ソンミン民コンサルティング代表は「大統領が普段は見えなくとも危機になればその存在を示すべきだが、朴大統領の場合は危機になればなるほど見えなくなる」と批判した。 シン・ユル教授は「国民の安全と生命を守ることが国家の最も重要な使命だ。そうした点から見て今政権は0点だ。コントロールタワーがなく、主務部署が前に出てきて、大統領府は後に下がる」と指摘したし、チョン・ウォンチェク弁護士は「セウォル号とMERSを通じて国民が肌で感じただろう。国家の危機対応能力を顕著に下落させた」と評価した。 キム・ミンジョン慶煕大教授は「できた仕事がないので積極的に間違ったこともない。典型的なNATO(No Action Talk Only)政府」と評価した。

朴槿恵大統領が20日、大統領府で開かれた2015分かち合い実践者昼食行事に参加している。右はイ・ビョンギ秘書室長 =大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 朴大統領の“一方主義”リーダーシップに懐疑心を抱く声も多かった。イ・ジョンヒ韓国外大教授は「朴大統領は原則を強調し野党生活も長く経験したので、“統合のリーダーシップ”を期待したが、独善的で一方的だった」として「かつての朴正煕大統領のリーダーシップと似ている」と指摘した。 ソ・ボッキョン西江大現代政治研究所研究委員も「有権者は過去30年の民主主義の経験を蓄積しているが、この政権は一貫して退行している。 行政府の首長がしなければならないことについては無能で、権力を扱う方式だけが有能だ」と評価した。 「準備ができている女性大統領と言われたが、きわめてアマチュア的だった」(チョン・ウォンチェク弁護士)、「国政優先順位をけり飛ばして本人の権威を確立することを最優先した」(キム・マヌム韓国政治アカデミー院長)など冷たい評価が続いた。

 専門家たちは朴大統領の2年半で「最もよかった点」として親戚管理(3人)、米中均衡外交(2人)、対北朝鮮政策(2人)を挙げた。 イ・チョルヒ・イムン政治戦略研究所長は「外交分野で米国一辺倒にならず、中国との関係も保って進めたことは評価できる」と明らかにし、キム・ヨンチョル釜山大教授も「米国と友好関係を維持しながら中国との関係も害さなかった等距離外交」を朴大統領の成果に選んだ。最近、北朝鮮との緊張感が高まっているが、「対北朝鮮関係にあっても言いなりにならないよう努力した」(イ・ジョンヒ韓国外大教授)、「政治的成果に執着せず、一貫した態度を見せている」(チョン・ウォンチェク弁護士)という評価も出てきた。 「親戚や側近が実権を振り回す様子がない」(シン・ユル教授)という肯定的な評価もあったが、「親戚不正がない代わりに、親朴槿恵系強硬派が国の雰囲気をダメにしている」(キム・マヌム院長)という指摘もあった。

 朴大統領の残された任期に対して専門家たちは、概して来年の総選挙以後にレイムダック(執権後半期の権力弱体化)現象が来ると展望した。 ただし、朴大統領が権力主導権を放すまいとする過程で「軋轢が激化する可能性」(ソ・ボッキョン研究委員、キム・マヌム院長、イ・チョルヒ所長)があるとし、「総選挙と大統領選挙を経て実質的に何もできないだろう」(キム・ミンジョン教授)、「大きな変化ないだろう」(シン・ユル教授)等の回答もされた。ただし、チョン・ウォンチェク弁護士は20日の北朝鮮による西部戦線砲撃挑発当日に朴大統領が国家安全保障会議(NSC)を直接主宰するなど、機敏に対応した点を挙げて「少し(業務に)慣れたようだ」として期待を示した。

チェ・ヘジョン、キム・ギョンウク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/705645.html 韓国語原文入力:2015-08-23 21:05
訳J.S(2227字)

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