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北朝鮮メディア、「大韓民国」の翌日に「南朝鮮傀儡」

登録:2015-08-23 23:05 修正:2015-08-24 07:32
 放送、高位級会談を報じながら「大韓民国」
 当局声明・労働新聞は「南朝鮮傀儡」
朝鮮中央テレビの画面=資料写真//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮官営メディアが南北高位級接触の報道で、異例的に韓国を「大韓民国」と称し、南北高位級会談のニュースを伝えた。

 北朝鮮の朝鮮中央通信は22日、板門店(パンムンジョム)で行われた南北高位級会談のニュースで「朝鮮人民軍総政治局長ファン・ビョンソ同志と朝鮮労働党中央委員会秘書キム・ヤンゴン同志が22日午後、現事態と関連して『大韓民国』大統領府国家安保室のキム・グァンジン室長やホン・ヨンピョ統一部長官と板門店で緊急接触を持つことになる」と報じた。朝鮮中央放送と平壌放送なども、同日の高位級の緊急接触を報じながら、大韓民国という表現を使った。

 北朝鮮が韓国側の出席者を紹介する際に、大韓民国という公式国号を使うのは極めて異例のことだ。北朝鮮メディアは、一部の南北間の会談や韓国側の発言や文書を引用する場合に限り、大韓民国という呼称を限定的に使っただけで、これまで韓国当局を、米国の操り人形という意味で「南朝鮮傀儡」と称してきた。北朝鮮メディアの大韓民国の用語の使用を、北朝鮮当局が今回の高位級接触に意味を持たせた措置と解釈する見方もある。しかし、同日に発表された当局の声明や翌日の労働新聞の記事などは、まだ「南朝鮮傀儡の軍事的挑発」のように、韓国政府を傀儡と呼んでおり、大韓民国の呼称が異例であり、一時的な表現に過ぎないという指摘もある。

 韓国当局やメディアも北朝鮮に対し、韓国語の正式国号である「朝鮮民主主義人民共和国」を使う場合はほとんどない。ただし1991年に同時加入した国連などの国際機関で、英語で作成された書類では、それぞれの正式国号である「Republic of Korea」(ROK)と「Democratic People's Republic of Korea」(DPRK)が使われる。

キム・ウェヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-08-23 22:15

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/705686.html  訳H.J

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