「朴大統領にとり背信は他の人が感じるものより深く強い」
盧武鉉との最後の昼食、イ・サンドン教授招聘に関する後日談も紹介
「朴槿恵(パク・クネ)大統領は『動物の王国』を観るのを楽しみにしているという。その理由は『動物は裏切らないから』と話した」
朴槿恵(パク・クネ)大統領が国会法改正案に対して拒否権を行使し、セヌリ党のユ・スンミン院内代表に対し「背信の政治」と言及し政界に波紋が続いている。その中で、朴大統領が隠遁生活中だった20年ほど前、「背信」についてこう発言をしたとパク・ヨンソン新政治民主連合議員が伝えた。
6日、パク議員はまもなく出版される著書『誰が指導者なのか』で、朴大統領との1994年のインタビューにおける発言を紹介した。 当時、文化放送(MBC)記者だったパク議員が「陸英修(ユク・ヨンス)女史逝去20周忌」インタビューを終え、朴大統領と共にソウルのある食堂で昼食をしている時、一日の日課を尋ねると、朴大統領が「テレビ番組の『動物の王国』を観るのを楽しみにしている」と答えたという。朴大統領は当時この番組を好んで観ている理由について「動物は裏切らないですから」と答えたという。
パク議員はこのエピソードを公開した後、「父親(朴正煕)に恩恵を受けた人々が、一人二人と裏切るのを見て、『背信の怒り』を飲みこみながら過ごした約30年。朴大統領にとってその歳月はどれほど長かったであろうか」として「朴大統領にとり『背信』は、他の人々が感じるものより深く強いということを私は知っている」と書いた。 だが、彼女は「心から初の女性大統領の成功を望んでいるが、今の大統領は国民の心を分かろうとしないようで残念だ」と付け加えた。
朴議員はこの日、連合ニュースとの電話インタビューでも「大統領になられた以上、(背信に対して抱く感情を)他人を包容する気持ちと国民に対する愛情に昇華させるべきではないか」として「本で紹介したネルソン・マンデラ元南アフリカ共和国大統領は27年間牢獄生活をしながらも、容赦と和解の政治を行った。韓国にもこのような指導者が必要だ」と述べた。
パク議員のこの本には、朴大統領と盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領をはじめとして文在寅(ムン・ジェイン)新政治民主連合代表などパク議員が20年の記者生活と10年の政治家生活で出会った国内外の指導者14人の話が収められている。 彼女は盧元大統領との“最後の昼食”時に交わした対話内容も公開したが、「彼(盧元大統領)は『権力が財閥に移った」としながら、参与政府(盧武鉉政権)時に財閥支配構造を正せなかったことについて後悔していた」と書いた。 また「チョン・ドンヨン当時ヨルリンウリ党議長の離党を食い止めて欲しいという切実な呼び掛けもあった」と回顧した。著書にはハンナラ党非常対策委員を務めたイ・サンドン中央大名誉教授を昨年、党非常対策委員長として招聘を推進した過程で、文在寅代表と交わした後日談も一部含まれていた。
パク元院内代表は「指導者を選択する見識について、先ず自分自身から深く省察しようとの趣旨で、そして多くの方々と悩みを共有するためにこの本を書いた」と話した。