登録 : 2015.06.15 22:05 修正 : 2015.06.16 06:59

 元疾病管理本部長「拡散防止対策を立て直すべき」

ラクダがMERSウイルスの宿主になったのは野生コウモリによる感染と考えられる。生息地を破壊されたコウモリが人間の住居地まで接近し、ラクダに関連ウイルスを移したと推定される=資料写真//ハンギョレ新聞社
 中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスは密接接触で感染される、というのが保健当局の初期発表だった。MERSにかかった患者と「2メートル以内の距離で1時間以上」接触しなければ、感染しないというのが医学界の定説だが、「韓国人の場合、中東のように密接接触しなくても感染する可能性があるため、拡散防止対策を立て直さなければならない」という主張が出た。

 チョン・ビョンニュル延世大学保健大学院教授(元疾病管理本部長)は15日、「国内ではMERSが空気感染するのではないかと疑われるほど、中東とは異なる感染拡大の様相を示している」とし「その理由の一つは、ラクダに頻繁に接する中東の人々はMERSウイルスに対する抗体を持っているのに比べ、韓国人はそうでないため」だと話した。韓国人の場合は、「非常に少量のウイルスに接触しても感染する可能性がある」ということだ。チョン教授は「国内における感染の様子を再分析し、防止拡散対策を立てることが必要である」と付け加えた。

MERSウイルスの立体的な姿=資料写真//ハンギョレ新聞社

 国内ではMERS患者が10分間の接触で感染した事例があり、サムスンソウル病院の緊急治療室では、医療スタッフが約30〜40分MERS患者ではない他の患者を診療している間、この病気に感染した事例も出てきた。平沢(ピョンテク)聖母病院でも、最初の患者が同じ病室を超え、同じ階に入院していた患者たちにまでMERSを広げた。中東とは異なる感染の様相を示しているのだ。その主な理由としては、院内感染に対する対策がしっかりしておらず、患者同士の接触が多い現象などが、挙げられてきた。中東の人々に比べてウイルスに抗体を持っていないためという指摘が公式的に提起されたのは初めてだ。

 MERSが最初に発生した国であるサウジアラビアでは、2012年から2013年までMERSの症状がなかった1万人を対象に調査した結果、15人がMERSウイルスに対する抗体を持っていた。MERSウイルスに感染したが、軽い症状で済んだ人たちだ。このウイルスにかなり前に感染したが回復した場合、抗体濃度が基準値以下に落ちて抗体確認検査で検出できない場合もあるが、そうした事例まで合わせると、抗体を持っている人の割合はより高くなるという推定も出ている。

キム・ヤンジュン医療専門記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-06-15 20:29

http://www.hani.co.kr/arti/society/health/696070.html 訳H.J

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