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朝鮮中央テレビが潜水艦弾道ミサイル発射映像を公開

登録:2015-06-05 00:02 修正:2015-06-05 06:13
北朝鮮労働党機関紙は9日、「開発完成された朝鮮式の有力な戦略潜水艦弾道ミサイルの水中発射が行われた」と金正恩労働党第1書記が試験発射を見守る姿を写した写真を掲載した。ミサイルには赤い大きな文字で「北極星-1」と書かれている=労働党新聞掲載写真//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射する映像を初めて公開した。バージ船から発射、フォトショップの合成など、これまで提起されてきた複数の疑惑が力を失うものと見られる。

https://youtu.be/yJjR_Di-OUo  北朝鮮は4日、朝鮮中央テレビで潜水艦発射弾道ミサイルを実験する映像を公開した。映像には、潜水艦が水面から潜水した後、水中で発射したミサイルが水面を突き抜けて水上150メートルほどまで飛び上がる場面が登場する。これを見守っていた金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記が笑顔で拍手し、潜水艦から出てきた乗員たちに向かって手を振る姿が映っている。(映像:)

 朝鮮中央テレビのアナウンサーは「戦略潜水艦弾道水中発射実験は、自主的国防力を非常に速い速度でさらに完全に固め、今の安全と平和を守り、最後の勝利を引き付ける輝く最高司令官同志の卓越した指導が生んだ輝かしき現実」だと述べた。続いて、「『すばらしい。成功です。すごい』としながら、敬愛する最高司令官同志は、朝鮮式の攻撃型潜水艦から弾道弾を発射したのは、人工衛星の打ち上げに劣らない驚異的な成果だとおっしゃった」と述べた。

 しかし、弾道弾が飛び上がる途中で映像が少し切れており、繋ぎ合わせた痕跡も見られる。これは、150メートルほど飛び上がってから再び落ちてくる場面が見えないように編集されたものと見られる。

 これまで北朝鮮は潜水した発射弾道ミサイルの発射シーンを写真でのみで公開し、バージ船からの発射やフォトショップを使った合成などの疑惑が提起された。米国の商業衛星写真の分析会社「オール・ソース・アナリシス」のジョセフ・バーミューデス主任分析官は12日(現地時間)、「幅10メートル、長さ22メートル程度のバージ船が水面2〜3メートル下からミサイルを発射したとみられる」と述べた。彼はまた、北朝鮮が公開した水中発射の写真は爆発力を誇張するためにフォトショップを利用して合成したものと見られると述べた。

 また、米国の情報機関関係者も「米情報機関は、今回の射出試験が海底発射台から地上にミサイルを発射したものと評価した」とし「米国の当局者は、今回の弾道ミサイルが潜水艦から発射されたとは信じていない」と説明したと、米国の保守メディア『ワシントン・フリービーコン』が伝えた。

 しかし、韓国国防部は9日、北朝鮮がミサイル発射を公開した直後から、「北朝鮮が最近、潜水艦から弾道ミサイル模擬弾を射出した試験は成功的だった。水中で射出された模擬弾は水面から150メートルほど飛び上がった」と発表した。ただし、国防部は「新浦級潜水艦がミサイル発射管を装着したが、まだ魚雷など、他の武装や内部機器などを装着する作業が残っているため、戦力化まで早ければ4〜5年はかかるだろう」と予想した。

 ヤン・ウク韓国国防安保フォーラム主任研究委員は、ハンギョレとの通話で「映像で見る限り、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル実験を成功させたことは、疑いの余地がないほど明白である」とし「北朝鮮が潜水艦からミサイルを打ち上げて水面から点火させ、短い距離ながらも飛行させることができるということが、この映像で確認された」と述べた。

キム・ジフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-06-04 22:12

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/694409.html  訳H.J

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