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朴大統領「北朝鮮のSLBM深刻な挑戦」…韓国軍「追跡·打撃計画」検討

登録:2015-05-12 23:51 修正:2015-05-13 18:08
 軍当局どのように対応するか
 米「早期警報衛星」で常に監視
 韓国軍、2020年頃に独自の偵察衛星計画
 北朝鮮の新浦級潜水艦戦力化されたら
 出港から発射までの全過程、監視・撃破することに
北朝鮮の潜水艦打撃の概念図 //ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領は12日、外交安保長官会議を開き、北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の脅威と関連して「深刻な挑戦」だとし、対策を求めた。韓国軍当局は、北朝鮮のミサイル搭載潜水艦を平時から有事の際まで全過程にわたって監視・追跡対応する作戦計画を検討していることが分かった。

韓国海軍の対潜水艦戦力 : 水上戦力 //ハンギョレ新聞社

 軍当局者は12日、記者たちと会って「軍は北朝鮮の潜水艦弾道ミサイル開発過程の初期段階から模擬分析などを通じた脅威の評価をしてきた」とし「今後ミサイルを装着した北朝鮮新浦級潜水艦が戦力化されたら、これを主要な標的として管理する『標的打撃計画』を含む作戦計画を検討している」と述べた。軍当局が検討する作戦計画には、北朝鮮のミサイル搭載潜水艦が平時から有事の任務遂行に出るまで監視、追跡、探知した後、撃破する全過程が含まれていると伝えられた。

 軍当局の発表によると、新浦級潜水艦が停泊する潜水艦基地は平時から米軍の静止衛星である「早期警報衛星」(DSP)によって監視体制に入ることになる。米軍の早期警報衛星は合わせて6基で、すべて静止衛星であり、24時間の監視が可能だ。軍当局者は「わが軍も2020年から2022年までの解像度0.3〜0.5mレベルの偵察衛星5基を戦力化する計画だ」と述べた。

 北朝鮮の新浦級潜水艦が基地を離れたら、すぐイージス艦と駆逐艦などが出港する。排水量7600トンのイージス艦は、高性能のAN / SPY-1レーダーとソナー(超音波探知機)を装備しており、有事の際、潜水艦を撃沈できる射程距離約20キロメートルの対潜ロケット(ASROC)「紅サメ」と魚雷、爆雷などで武装している。海軍は現在、イージス艦3隻を運用中であり、2027年までに3隻を追加導入する計画だ。

韓国海軍の対潜水艦戦力 : 航空戦力 //ハンギョレ新聞社

 航空ではP-3C哨戒機とリンクスヘリコプターが潜水艦狩りに投入される。 P-3Cは、探知レーダーとソノブイ(音響探知機)、自己検出装置(MAD)などを装備しており、現在16機運用されている。海軍はまた、次期海上作戦ヘリコプター20機を追加導入する計画だ。まず来年までに英国製のワイルドキャット(AW-159)8機を導入する予定であり、残りの12機は国内で開発するかどうかを比較検討している。

 軍当局は、有事の際、潜水艦基地から離れた瞬間から、行方を追跡して決定的な瞬間に打撃する案も検討していると伝えられた。北朝鮮潜水艦の近接追跡はソナーと魚雷を搭載した海軍の潜水艦が務める。海軍は現在、209級(1200トン)潜水艦9隻と214級(1800トン)潜水艦4隻を運用している。軍は2019年までに214級潜水艦を9隻に増やし、2027年までに垂直発射管を装着した3000トン級潜水艦9隻を確保する計画だ。軍関係者は、「潜水艦も指定された航路がある。これらの移動の兆候を捉えて要所を遮断できるし、わが軍にはそのような能力がある」と述べた。

韓国海軍の対潜水艦戦力 : 水中戦力 //ハンギョレ新聞社

 北朝鮮の潜水艦が探知網をくぐって潜入に成功し、ミサイルを発射した場合には、熱源検知機能がある「早期警報衛星」(DSP)が50秒以内に、これを探知する。イージス艦のAN / SPY-1レーダーと地上のグリーンパインレーダーも同時にこれを感知し、追跡する。これにより、これらの情報と連動したパトリオットミサイルと長距離地対空ミサイル(L-SAM)が発射され、北朝鮮のミサイルの迎撃に出る。

 朴大統領はこの日、外交安保長官会議で、北朝鮮のミサイル射出試験について」朝鮮半島はもちろん、東アジアの安定を阻害する深刻な挑戦」だとし「『キルチェーン』と韓国型ミサイル防衛を補完すると、十分対応が可能なので、対応策づくりに最善の努力を尽くすこと」を要請した。朴大統領はまた、西海北方限界線(NLL)に関連した北朝鮮の最近の脅威と関連し、「北朝鮮が挑発してくる場合、断固として膺懲せよ」と指示した。開城工業団地の賃金問題については「北朝鮮の誤った行動については原則を守ると共に、南北当局間の協議を通じて解決していかなければならない」と語った。チェ・ユンヒ合同参謀議長とカーティス・スカパロッティ韓米連合司令官も同日、北朝鮮の潜水艦発射弾道ミサイルの脅威に対する共同対応方案を論議したと、合同参謀本部関係者が明らかにした。

パク・ビョンス先任記者、ソク・チンファン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-05-12 20:44

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/690937.html 訳H.J

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